「イラクを巡る国際情勢」−−酒井啓子東京外語大教授

k-hisatune2009-10-29

本日のリレー講座の講師は、イラク問題の第一人者である東京外国語大学酒井啓子教授。

  • イラク戦争中の米軍死者数は138人。戦後の死者数は4677人弱。戦後の方が深刻。
  • イラク民間人の死者数は、06年10月報告で65万人以上。
  • 今、国内はおさまってきている。
  • イラク難民は、海外250万人以上。国内200万人。イラクの人口は2500万人。10人に一人が難民!
  • イラク戦の原因。イラクのサダムフセインがとにかく「アブナイ奴」と思っていたこと。イラクを民主的な国に。
  • 戦後にどうしてこんなに悪くなったのか?米国の対イラク復興政策の大失敗。
    • 楽観論で、戦後復興の部隊を投入しなかった。戦闘用兵士がそのまま駐留した。
    • 米国内での派閥対立。国防総省国務省ネオコン対リベラル。
    • イラクに関する知識の無さ
    • 宗派対立の激化(宗派、民族に応じた役職の配分など米国が持ち込んだ)
    • 外国から「反米」テロリストが流入
    • イスラム主義勢力の台頭
  • クルド民族の自治問題。イラク北部に200万人。トルコ、イラン、シリアなどをあわせると2000-3000万人。石油収入を巡る中央と地方の対立。
  • 2010年1月のイラク議会選挙い向けて、各勢力の政治抗争が激化している。

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9時半:学長室ミーティング
11時:大学ホームページ打ち合わせ
14時50分:リレー講座
16時20分:ホームゼミ