大阪。小林一三(逸翁)、藤田伝三郎

新横浜の新幹線ホームのベンチで後から私の隣に座った人をふと見ると、なんとあの日野原重明先生だった。90代でベストセラーを書いた方で、今は90代の半ばだろう。名刺を差し上げて自己紹介する。先生からは「こんなことやっています」と名刺をいただいたが、それには「新老人の会」会長という肩書きがあった。

新幹線の中では、原稿のゲラチェック。

新大阪から阪急で池田市逸翁美術館に向かう。逸翁は阪急の創立者である小林一三の号である。茶人として有名な逸翁は古美術の蒐集家でもあった。
その近くに今年オープンした小林一三記念館を訪問。逸翁の住んだ雅俗山荘が記念館になっている。こちらでは映像と豊富な資料で一三の生涯を知ることができる。

その後、大阪城北詰藤田美術館に向かう。実業家、藤田伝三郎とその息子たちが収集した美術品を集めた美術館で、「季節を愉しむ、秋〜新春の美術」という企画展を観た。

待ち合わせをした日経新聞の中沢編集委員大阪城や砲兵工廠後附近を散策。

美々卯でうどんすきを食べながら、四方山話。中沢さんとは、宮城大時代に「サラリーマン」というコーナーで取り上げてもらったり、最近では梅棹忠雄先生の「追悼録」にも書いてもらった。友人である。
日本文化の話題、梅棹先生への最後のインタビューのエピソード、互いの近況、今やっていること、考えていること、など楽しい時間を過ごした。