インターゼミ(社会工学研究会)の春学期最終回

インターゼミ(社会工学研究会)の春学期最終回。

学長から。

  • 福井県敦賀関西経済同友会福井県は全国54基の原発の内15基。2年前民主党政権は2030年に54基から14基増やして68基にする計画だった。30年の0%、15%、25%の3案のうち最大の25%の場合でも原発は25-27基となり半減することになる。半分は廃炉となるが、ことは簡単ではない。廃炉するにも「技術」が必要。若い優秀な技術者を育てておかなければ廃炉もできない。
  • 敦賀。1907年(日露戦争から2年後)、与謝野晶子は鉄幹を追ってパリに向かう。ルートは東京駅から東海道線米原、そこから敦賀敦賀で船に乗ってウラジオストック。そしてシベリア鉄道でユラシア大陸を通ってパリへ。11泊12日の旅。帰りはマルセイユから船で横浜の37泊。
  • 薬師寺まほろば塾。薬師如来の台座にはギリシャペルシャ、インド、中国の模様がある。ユーラシアの風を感じる。
  • 薄田泣菫(1877-1945年)の猿の詩。賢い猿と物知らずの猿。種を撒き実をならせる猿とぶら下がり実を食べる猿。反産業的空気に染まらず賢い猿に。(薄田泣菫には「飛鳥寺」という作品がある。、、はかない人間の仕事は、かうした荒廢の前に立つては、睫毛一つ動かすにも足りないのだ。なんといふ嚴肅沈痛な姿であらう。これは自然のどん底に落ちついた大肯定であり、また大否定である。――私は怯えたやうな心を抱いて、じつと眼をつぶつた。、。浪漫派詩人として登場。また、象徴派詩人として蒲原有明と併称された。大正以後は詩作を離れ、『茶話』『艸木虫魚』などの随筆を書いた。)

向かう小山を猿がゆく
 さきのお猿が物知らず
 あとのお猿も物知らず
 なかのお猿が賢くて
 山の畑に実を蒔いた

 花が開いて実が生れば
 二つの猿は帰り来て
 一つ残さずとりつくし
 種子をばまいた伴(とも)の名は
 忘れてついぞ思ひ出ぬ。

  • ジャーディマセソン社。その代理店の長崎のグラバー商会。三井にいた石田礼助はジャーディ社を抑えた時文献を読んだ。日本の総合商社は独特の形態の国策商社。カリブの海賊の一部は正規のイギリス軍。投資銀行という独特の企業形態。東インド会社。成功は失敗の原因。
  • 仮説設定力。勇気。孫正義
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アジア班、地域震災班、エネルギー環境班の進捗状況の発表と学長コメント。

  • アジア班。海洋法の二重の説。200海里説と大陸棚説(中国の主張)。「尖閣」は、アメリカは施政権と実効支配は日本にあることを認めているが、領有権についてはあいまいにしている。それがややこしくしている。中国との関係でその時の政権しだいという戦略。何のための日米安保かという議論も。静かにしておくといいが、大げさにすうと領土問題があることになってしまう。互いの論拠を確認するだけでもいい。
  • 地域・震災班。道の駅。日本総研・多摩大総研・インターゼミ。国交省で体系的研究のための3年間の予算。プロジェクトゼミとの合同PJ.
  • エネルギー・環境班。岩手県葛巻町の事例。自然エネルギーバイオマスと風力。E3。ガソリンに植物油エタノールさとうきび。糞尿を使うバイオマスなど自然を相手にすうことの難しさ。グリッドの話になる。安定電源ではない。アジアスーパーグリッド構想。ゴビ砂漠。年3億円。南回りルート(中国)と北回りルート(ロシア)。GEと物産。
  • 社会科学的メソドロジーの重要性。マックス・ウエーバー。マンハイム





  • 8月23・24日の箱根合宿の予定を知らせる。
  • 終了後、私の担当する地域震災班の梅田君と古西君を連れて酒を飲みながら3人で歓談。いいアイデアがでてきた。楽しみな展開になってきた。

神保町で「世界」8月号を購入。
ワークプレイスメントへの協力を依頼される。来週担当者と面談。

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