「文芸春7月号」--「歴史教科書」というテーマに惹かれて購入

「文芸春7月号」から。
「歴史教科書」というテーマに惹かれて購入。
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  • 「東大X京大総長初対談」:この時期には大学業界にとってもっと大事なテーマがあるように思うが、危機感のないふあふあした対談になっている。初対談だからだろうか。もっと本質に迫るテーマをやって欲しい。
  • 「米国型「社外取締役」は無用の長物だ」:優れたジャーナリストである東谷暁の一刀両断の摘発。ファンでもある小池和男「なぜ日本企業は強みを捨てるのか」(日経)を読むことにする。
  • 「海外にいたからわかる。やっぱり日本が最高だ」:3大商社の幹部の座談会。物産の中湊さんも登場。やはりグローバルに対処するにはローカルが前提だといういことになる。日本礼賛が過ぎており、世界からみた日本への警鐘も欲しいところだ。
  • 「ヤフーニュース」はこうして作られる(上杉隆)。ネット界のNHKと言われる日本最大のニュースメディアは大衆メディア。受け身のメディアだ。物事を総合的に考える力の弱体化につながっていく。こういう警鐘。主体的・能動的な情報の摂取が重要だ。さすが、上杉隆
  • 「信長の死生観には共感するね」(石原慎太郎佐々淳行):ある程度の経済力を持つ人の新しい老後の迎え方の対談。東北新幹線で一度会ったことのある偉丈夫の佐々さんは車椅子だが自宅近所の施設で優雅に暮らしている。その有料老人ホームでの対談だからあまり切れ味はよくない。
  • 「「武道館」これは代表作の予感がする」(朝井リョウ):就職した東宝を3年1月で辞めた朝井の月間日記。時代を読み解くためには「武道館」を読まなければなるまい。注目の作家がやろうとしている大型企画とは何だろうか。
  • 「中国、韓国、ロシアの歴史教科書」(佐藤優):ロシア・中国のような徹底したリアリズムと普遍性を持った、物語性の強い、多分量の教科書が必要だという主張である。さすがに佐藤優の目は鋭い。確かに昨年集めた中国とロシアの教科書は厚みがある。巨大な年表に過ぎない日本の教科書では考える人は生まれないだろう。
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名言の暦

命日

  • 小早川隆景:人に意見して、すぐに請け合う者に意見を保つ者がない。意見する人の言葉をよく聞いて、心に考え、合点の行かぬところは、一問答も二問答もして得心が入ってからはじめて尤もと請ける者は、その意見を用いる者だ。
  • 大平正芳1980:神が「永遠の今」という時間を各人に恵み給うたことは、自分は自分としての永遠に連る寄与をするよう期待されてのことではないでしょうか。まず自分の自分なりの確立が大切です。それには、その根幹を貫くバック・ボーンがなければならない。それは自分の勉強と思索と反省から生まれて、不断に成長する自分自身の方法論であろうと思います。これなくしては、私共は歴史から疎外されてしまい、その形成に参加する資格がなくなるわけです。

誕生日

  • 高野長英1804:学問の道は、須く(すべからく)雫の石を穿つ如くせよ。
  • 下中弥三郎1878:教育を受けることは、社会成員の義務でなくて権利である。
  • ジョージ・ブッシュ1924:
  • 大田昌秀1925:日本本土の「民主改革」は沖縄を米軍政下に置くことが前提で成立したものであり、その立場から日本の戦後を問わなければならない
  • 茨木のり子1926:長く歳月をかけて自分を鍛え、磨き抜いてきた、底光りのするような存在感といったら、私の言いたい品格にやや近づくだろうか。かなりの年齢に達しなければ現れない何かである。
  • 江副浩正1936:自ら機会を創り出し、機会によって自らを変えよ
  • 松井秀喜1974:心が変われば行動が変わる。行動が変われば習慣が変わる。習慣が変われば人格が変わる。人格が変われば運命が変わる。