五島美術館「開館55周年特別展 一休 とんち小僧の正体」。
ヘタな人生論より一休のことば---逆境の日々をくじけずに生きてゆく知恵とは (河出文庫)
- 作者: 松本市壽
- 出版社/メーカー: 河出書房新社
- 発売日: 2011/12/03
- メディア: 文庫
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「とんち小僧」など江戸時代からの国民的キャラクターと、風狂と反骨の生き様の対照的な一休象。
一休の時代は室町の乱世であった。応仁の乱を経験している。
酒を飲み、魚を食らい、女も男も抱いて、権力者を舌鋒するどくやり込めた。
一休は臨済宗の高僧であった。大徳寺の第48代住職として迎えられている
臨済宗の禅は、経文を無視し公案を大事にする。公案とは模擬問題を扱うことによって悟りへの道筋をなぞる禅問答である。
仏の悟りは心から心に直接に伝えられるとする「教化別伝」が流儀の基本となっている。この飛躍する臨済宗の思考法には活力はあるが、反面偽りも存在しやすい。
裂ぱくの気合で「喝!」というのは俗人の迷いや屁理屈を一気に払う効果がある、
この公案の名手であったのが、後のとんち小僧像につながっている。
以下、代表作の「風狂集」から。
- 釈迦の言葉も疑ってかかるほうがいいのである。
- 人の真似をすることしかできないやつが、自分をいちばん偉い僧だといっている。
- 鯨を釣っていると、蛙が泥の中をはいずって忙しげなのが可笑しくてたまらない。井戸の底で偉そうにしている姿は哀れだ。
一休は77歳の時に、盲目の森女と出会う。森女は20歳だとも30歳代とも諸説がある。
一休は森女との生活に入っていき、枯れ木に花を咲かせる。
美術館を訪れた11月17日は、ディディエ・ダヴァンというフランス人研究者の講演があった。30分ほど聞く機会があった。
タイトルがは「一休を読む---「狂雲集」のことばとこころ」。
谷崎賞の受賞に輝く水上勉「一休」(中公文庫)の一休像も堪能し、正体に肉薄したい。
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- インフルエンザ予防注射。
「名言の暦」11月8日
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