大学院:本日の図解演習テーマは「自民党憲法改正草案」

夜は品川キャンパスで大学院の授業。
図解演習のテーマは「自民党憲法改正草案」。
実に刺激的は時間となった。

以下、受講生のフェイスブックへの感想の書き込み。

  • 憲法素案の内容は、全く把握していなく今回の講義でテーマに取り上げることで知ることができた。文字情報だけであれば、決して分かりやすい文章とは言い難い憲法も、図にすることで深い理解に繋がったと感じている。ただ、人によって解釈が異なってしまう憲法というのもどうなんだろう、、という疑問も生まれた。上級者の方は、図を立体的に描かれており、よく読みこまなくてもパッと見で全体像が把握できた。上手な方を十分に見習いながら、図の作成スキルを高めていきたいと思う。
  • 言葉が介在する以上、誤解や曲解はつきものだ。議論の深みを一番効率よく伝えられるのは図式。今回の授業をうけて思い出したのは立花隆が先生と同じことを言っていたことだ。哲学や言語学は難解だが、それを頭の中で図式がすることで、速読も効率よい学びも可能になる。立場が違っても図式によりお互いの事情を整理し、外交問題・国際問題のような深刻なことがらも価値観を共有しながら解決できることに、コミュニケーションの真価を垣間見た気がした。特に先生が授業で日本の学生と留学生とで外交問題で(建設的な)討論になったご経験があるとのことを知り、とても面白い事例だなと記憶したものである。
  • 自民党憲法改正法案とは、日本の民主主義を退化させ、リヴァイアサンを現代に復活させる試みである。」。本日の図解授業を一言でまとめるとこれに尽きると思いました。緊急事態などというビジネス法ですむ話を憲法に持ち出してまで権力が必要なのでしょうか。久しぶりに帰宅してから昔読んだ「日本人のための憲法原論」を取り出し、口から炎を吐き、その姿を見れば神々でさえ戦慄する、誰も止めるものがいなかったかつての絶対政権の歴史を思い返しました。この本からの引用です:「権力と戦うことなく人権を手に入れたものだから、戦後の日本人は権力を監視することも忘れてしまった。その結果が、官僚の独裁であることは言うまでもありませんが、民主主義とは国家権力との戦いなのだということが忘れられると、自由も平等もたちまちにして変質してしまうのです。」民主主義をめざしての日々の努力の中に、はじめて民主主義が見いだされるのだとすれば、図解によって憲法改正法案と現行憲法を明らかにする試みこそ、大変有意義な努力の一つなのではないでしょうか。ここに集まってくる方々の話が聞けること。先生の本質をついたコメント。今後の講義がますます楽しみでなりません。(反応:口から炎吹くリヴァイアサン。まさに確かにヨーロッパの自由・民主主義と違い、日本は血を流さずに自由と民主主義を獲得してきました。私は日本人はいいものを外から取り入れて自分のものにし、さらに発展させること、得意だと思っています。漢字を含む文化やらーめん、カステラなんかも(食いしん坊w)。殴り合って血を流さずに、重ねてきた過去の経験から殴られた痛みを理解できる民でありたいですね。同じ人類として尊い歴史を共有しているのですから。)(かにその通りなんですが、、、、2676年の間血を見ることなく国が営まれてきた事をお忘れなく。。民主主義や自由主義といったイデオロギーを説かれる以前にお隣さんに感謝し、自然の恵みをいただくことに感謝した所謂アミミズムを継承している稀有な国が日本です。)
  • 図にまとめることにより単なる表面的な意味だけではなく各ステークホルダーの関連性も見えてきます。
  • (中国人留学生)今回自分が担当していた安全保障草案を図に落とすと内閣総理大臣が仕切る国防軍は国の平和、独立、主権を守ることができ、国民の安全、自由を守っていない気がします。国防軍、国、国民の関連性とその繋がる法律、国会承認はどう解釈し決めるか焦点になると思います。一見は日本の憲法問題ですが実際はどこの国にも当てはまる気がします。自国の憲法を議論して最終的に自分の投票権で決定することは大変幸せな悩みです。浅い考えですが共有させていただきます。
  • やっぱ絵なんですよね。分かりやすい人は意が絵になって表れています、素晴らしい。ここでは岡本太郎ではなくセザンヌの技法が必要だと感じます。憲法については手段なので不問。谢谢本日の授業は、「日本国憲法自民党草案を図解する!」とても、実験的でエキサイティングな授業でした。日本人としてきちんと読んでいない自分にビックリですが、すでに平成24年の自民党が決定したこともビックリです。【本日の学び】図解は、一度描いたものは、「本質を理解する」ことができる。新しい関係を発見できる。異質なもの、違う分野を関係づける。図解は、事象を問題化することで問題として解くことができる。【そして実践】自身の論文を一度、図解してみることにします。
  • 日本国憲法は難しく感じ、苦手意識を持っておりましたが、図解することにより容易に理解できることが分かりました。例えば法律などとっつきにくいものも、図にすれば馴染めるのではないかと気づき、今後実践したいと思います。⇨実務に必須な税法など。また、図を書いていると確かに様々な疑問が湧いてきたのですが、「?」で表すと良いことも新たな気づきでした。本日、皆様の二週間を聞き、行動の変化を起こされている方が多いことに衝撃を受けました。次回までに、自分も考えるだけではなくアクションを起こすことを目標とします。
  • 頭の中にあるものを表現する前回のワークと比較すると、今回のような明文化されたものを図で表現することは難易度が下がると感じました。しかし、同じ題材を扱っても作者によって異なる結果となりえることもあり、受け手の解釈に違いを生じさせる可能性に対して留意が必要であることも認識できました。個人のワークの反省として、個々の条文は表現できたように思いますが、全体の俯瞰と条文の持つ本質の理解が不十分で、この点まで落とし込めませんでした。一方で前回とは違い、顔を上げた図が描けました。次回以降も表現豊かな図解を目指します!
  • 普段、あまり身近ではない日本国憲法も、こうして図解にすることで、思考が整理され、また、様々な問題点や課題が速やかにシェアできる、伝えられる、ディスカッションやディベートができる、という利点があることを知りました。次回のテーマでは、より工夫されたフローや図を活用して、チャレンジングに参加していきたいと思います。
  • (中国人留学生)今回担当していたところは自由と責務です。具体的には幾つかの責務をきちんと果たし、身体の自由、思想及び良心の自由、信教の自由、表現の自由と移住、移転職業選択の自由を得られるということです。 最初の時には、 冗長な文章を読み、非常につまらない感じがしましたが、キーワード、矢印を使い、図解で説明すれば、結構わかりやすい感じがします。しかし、今一番悩んでいることはトレニングが足りなくて、うまく図解を活用することができないということです。ですから、大量の練習は必要不可欠だと思います。
  • 憲法草案を図示することで、こんなにも中身を深く理解できることに驚きです。また、自民党草案の思惑も見え隠れして、未来がより心配にもなりましたが。。。時間も押していたので、さらりと発表を終わらせたので、備忘録も兼ねて図をアップしました。本日も得るもの大きかったです。
  • 図解原理主義 diagram-Freemason の皆様、憲法解釈のコンテクストを可視化する・・なんと非凡なGW入りをしたか(活性化しましたNE !)キーメッセージ・オブインサイトつまり所感や□ コンテクストに潜むパラドクス今回の様に、一見かしこまった憲法草案だからこそ、言外に大いなる意図を秘めているのが、人間の常だと言える。社会科学的に、俯瞰的な視座 と言うものの、よくよく考えてみると、例えば総理でさえ、然程俯瞰的な視座に依拠出来ていないことに気付かされるわけだ。つまり、憲法解釈にここまで拘る姿こそが何を意味するか?それは皮肉なことに、憲法改正は、一気にやらねば、明日には何が起きるかわからない、という憲法改正論者の不確実性への認識が顕著につたわってくる、ということです。簡単に言うと、言外にホンネが視える です。□ 当該講義タイトルの自由発想ダイアグラム・ベースト・メタシークレットこのネーミングは神秘的すぎるか?cf こんな感じ(敬称略)紺野流)ナレッジ・ジェネレーティング・イン・モーション徳岡流)ダイアグラム・ベースト・インサイト望月流)金曜の夜のドラマツルギー・・諸先生方、失礼しました。
  • 「前文に三権分立が規定してあるし、行政(内閣)の暴走は司法が見張るんだから問題ないでしょー。」という楽観的な見解もあるかもしれませんが、法の番人たる司法がよって立つのは「憲法」なわけで、肝心要の「憲法」がこう言ってしまう以上、司法の力にも限界がありますね。憲法論議で重要なことは三権分立の機能ではなくその前段として主権者の「民度」なのだということを改めて感じました。同じテーマを複数人がそれぞれ図解で説明するとき、ひとつとして同じものはなく、いろいろな見方を発掘することができるということを学びました。裏を返せば、議論をリードしたい時に「うまく図解で示すことができる」という力の優位性・重要性を体験できました。プレゼン下手を克服すべく、全力で取り組みますので、久恒先生、みなさん、今後ともどうぞご指導よろしくお願いします。
  • 文章を比較しても僅かな違いでは本質を見落とす場合があるが、図解にすることで表現が大きく異なり、全く違うように見て取れることが出来る。言い方を変えれば、全く同じ文章でも図解の表現を変えれば伝え方を変えることが出来る。同じキーワードを用いても、位置関係、交わり、矢印の活用次第で変えられる。図解に慣れるため、今後メモ取りは図解にしてみます。
  • (モンゴル人留学生)今回の授業が面白くて難しい内容でした。何が面白かったかというと、初めて日本の憲法に出会ったことです。留学生の私には分からない言葉がいっぱい出てきたことは昨日の授業の難しい点でした。新しい言葉の意味を調べながら自分のいただいた分だけ分かることができました。みんなの発表中は実は自分の1枚の紙の内容に集中していました 😅法律って大事なもので一つの言葉が変わるだけで文章の意味全体も変わることができます。弁護士って法律の言葉の意味やその使い方で遊ぶハードなゲームみたいです。現行憲法と草案をこういう風に比べながら読むことは法律の知識の薄い我々に非常に有益な学び方法でした。しかも、自分の分かったことを図にし、みんなで議論することはもっと良いやり方だね〜って思いました。自分の描いた図がテキストの内容とは合っているか、重要な点を全部表すことができているか、そしてその図を見た人が伝えたい情報を得ることができるかなどを考えた上、他人に自分の図を紹介するべきだとも思いました。ただ自分自身のため簡単な図解を描くんじゃなくて、誰にも分かりやすい図を描けるのも大事のではないでしょうか。皆さんの描いた図を見、様々な図の書き方のアイデアを得てます。またみんなの発表の仕方から物事を違う点から見ることにも少しずつ学んでいます。
  • 頭の中にあるものを表現する前回のワークと比較すると、今回のような明文化されたものを図で表現することは難易度が下がると感じました。しかし、同じ題材を扱っても作者によって異なる結果となりえることもあり、受け手の解釈に違いを生じさせる可能性に対して留意が必要であることも認識できました。個人のワークの反省として、個々の条文は表現できたように思いますが、全体の俯瞰と条文の持つ本質の理解が不十分で、この点まで落とし込めませんでした。一方で前回とは違い、顔を上げた図が描けました。次回以降も表現豊かな図解を目指します!
  • 日本国憲法自民党草案の存在と内容を知る機会をいただいたことに感謝!です。正直、私の人生の中ではほかの多くのニュースとともに右から左へ流れていき、深く考えるにいたらなかったものでした。でもこれ、私たちの生活を直撃するかもしれない、重要なことですね、、、。今回、図解することで、関係性を意識して内容を確認することが出来、また現行憲法との違い(私が担当した前文では、天皇についての考え、主語が日本国民なのか日本国なのか、将来の捉え方、など)を考えるきっかけになりました。日本国憲法自民党草案前文は11行の文章ですが、45分でも図解するには十分とは言い切れない時間でした。・まずは、事実を正しく知ること(今回であれば、現行法と自民党草案)、その上で議論すること。当り前のことなのですが、この事実を正しく知る、という部分が共通の認識として持てていなかったな、と今回の講義を受けながら今週の会社での出来事を思い出していました。・原子力村の相関図。全体と部分が見てくる例として興味深かったです。私に刺さった今週の久恒先生語録:『図で書いたものは構造が見える。』『ホワイトボードに書いた人、記録係がリーダーになれる!リーダーシップをとるためには、ホワイトボードに出て行って書いてみる。議論をリードできる。』『図は議論を固定化する、戻すことが出来る。』『図をもとに考えさせる。矢印(関係性)は本当か、矢印の太さは適当か?とか。』『図を使って課長には30分かけて説明、同じ図を使って部長には5分で説明。』『悩みを問題化するのが図解。図解できれば問題は解ける。』『図解アンケート。全体を見せながら質問する。』

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「名言との対話」4月29日。桜田武。

  • 「先人の轍を求めず、求めしものを求む」
    • 昭和の経営者。日清紡績元社長。日清紡績"中興の祖"。日経連会長、名誉会長を務め、"ミスター日経連"とも呼ばれた。「財界四天王」の一角を占めた。4月29日に永眠。
    • 「経営者」と「財界人」の二枚鑑札を下げている人たちは、不況などの時には、二枚鑑札のどちらを優先させるかに悩むが、桜田は「城はふだんから確り守り固めておくべきものだとして両立を主張し、叱咤したリーダーだった。
    • 「自分が社長になったのは会社を取り仕切るためじゃない。4年間なり6年の間、会社をお預かりして業績を上げ、次の社長にバトンタッチをするためなんだ。」
    • 先人が歩き踏みしめた道に自分の答えを求めるべきでない。轍に沿って安易な歩みをすべきではない。その道を歩いた先人の思いを胸に自身の道を歩め。桜田のこの言葉は一人ぼっちで歩む人を応援してくれる。

祝日だが授業有り。

  • 10時40分:授業4回目。
    • リレー講座「朝鮮半島」の図メモ・ブログ・説明のプロセスを紹介。原発訴訟の図解を3枚紹介。図解の技術。
    • 本日のテーマ「私の大学生活、この1年」。実習。全体発表は中国からの交換留学生も。
  • 12時半:コンセプトバンクの仮理事会を学部長室で開催。
  • 18時半:大学院の2回目の授業。