「藤沢周平の世界」展から

仙台文学館で開催中の「藤沢周平の世界」展をみる。

大きな作家だけに時間を置いて報告をしたいので、今日は本人の言葉で印象的なものだけを記す。



・一人の平凡な人間もドラマを持っている。こういう人に興味を惹かれる。


・雪は人に我慢を教える。家の中でいろんなことを考える。雪は思索を教える。

 ここから地道なもの、地道な考えが育つだろう。

 地方独自の生活文化はいずれ他からうらやまれるだろう。


・ものを書く作業は孤独だが、そのうえ、どの程度ものを書いているか、自分で測り難いとき、

 孤独感はとりわけ深い。


・普通の生活を続けていくことの方が、よっぽど難しいことなんだよ。


・彼を知るは難きに似て易く、己を知るは易きに似て難し(佐藤一斎


・キラキラ光っているものはきらい


・ものをふやさず、むしろ少しずつ減らし、

 生きている痕跡をだんだん消しながら、

 やがてふと消えるように生涯を終えることができたら、

 しあわせだろうと時どき夢想する。


・ひょう風不終朝  

 驟雨不終日   

       (老子