函館に到着--高田屋嘉兵衛、北島三郎

一日休みをとってJR東日本の「大人の休日倶楽部」という商品を使って函館に出かけることにした。一人1万2千円で3日間乗り放題なので使い勝手がいい。ただし50歳以上でなければ使えない。この商品の函館は人気があって始発と最終しかとれなかった。

八戸で新幹線はやてから乗り換えて特急スーパー白鳥で青森経由で青函トンネルをくぐって北海道にでる。6時37分に出発して函館到着は12時2分だった。

まず、「箱館高田嘉兵衛資料館」を訪問する。1769年淡路島で生まれたこの人物は28歳の時にまだ寒村だった箱館に現れ、この地を回船業者として大きく繁栄させる。現在の函館の恩人である。1812年のゴローニン事件を解決した人物として歴史に名を残している。司馬遼太郎の「菜の花の沖」で馴染みが深い名前である。
この沖の遠き境へに海原も波より続くなりけり」

森美術館でクリスタルガラスで有名なバカラコレクションをみる。

現役歌手の北島三郎記念館。1500円の入場料金は過去最高だったが工夫を凝らした記念館だった。案内の女性の解説付き。知内村から通った汽車や、渋谷の流し時代のモックアップ、そして最後は大がかりな疑似ライブショーなど、思いのほか楽しめた。
「風吹かば吹け
 雨降らば降れ
 怒涛の如く生きたれば
 我人生に悔いはなし」
北島三郎は字がうまい。

すぐ近くの市文学館をのぞく。一階は函館ゆかりの文学者の展示コーナー。
今東光(1898ー1977年)、今日出海(1903-1984年)、辻仁成(1959年生まれ)、亀井勝一郎(1907ー1966年)、井上光晴(1907-1966年)などの資料展示があった。
二階は石川啄木の展示だった。啄木は函館、札幌、小樽、釧路を転々とした時代があったのである。

「人生
 邂逅し
 開眼し
 瞑目す」(亀井勝一郎

夜は同行の妻と函館山にロープーウェーでのぼり名高い函館の夜景を堪能。
評判どおり、やはり素晴らしい夜景だった。