全学入試委員会を終えて、学長出席の戦略会議、自己点検委員会。その後、リレー講座。夕刻はホームゼミ、そしてインターゼミの東鳴子チームとの打ち合わせ。
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本日のリレー講座は、東大の藤原帰一教授の「オバマは世界を変えるのか」。
- 都会の民主党と田舎の共和党。東部の民主党と南部の共和党。マスメディアの民主党とCNN・FoxNews Chの共和党
- 04年の大統領選でオバマ登場。「青いアメリカ(民主)もない。赤いアメリカ(共和)もない。あるのはアメリカ合衆国だ」
- アメリカの大統領は王に代わる統合の象徴。ワシントン、リンカーン、F・ルーズベルト、、
- オバマはキリスト(救世主)のイメージ。浅黒い肌、、、。
- オバマは民主党の支持層の5割をとって勝ったが、共和党の支持基盤を崩してはいない。
- 2010年の中間選挙では民主党は大幅に後退するだろう。(日本の参院選に似ている)。
- 経済が悪いと与党が票を減らす。2008年の大統領選もそうだった。
- 経済指標とは、GDP成長率・物価・雇用(失業率)。特に物価と失業率は身近な指標。失業率は遅れて出る指標で今から影響が出てくる。
- 経済がよくなる可能性は少ないから中間選挙は民主党は大幅後退。上下議会で野党が優勢になる。
- オバマ政権は一期限りの政権になるだろう
- 内政。現在の争点は医療制度改革。これでオバマの支持率は20%ダウン。これが成立すると保険業界は壊滅する。
- この法案は骨抜きになって妥協の産物(オバマの裏切り)として上院も承認するだろう。内政は厳しい。
- 外交。ブッシュの負の遺産解消に取り組み、オバマは歴史に残る大統領になるだろう。
- ブッシュはロシア、イスラム、ヨーロッパとの関係を悪化させた。
- オバマのプラハ演説(核軍縮交渉の再開。4000-6000発の核弾頭を1700発へ)は西欧からは熱狂をもって迎えられた。英仏は300発。これに中国を誘い込めるか。ロシアの核の廃棄はアメリカがやる。
- インド、パキスタン、イスラム、北朝鮮、イラン。北朝鮮の核問題はイランよりはやくけりがつく(これからはつくらないが、これまでの核の廃棄は譲らない)
- ノーベル平和賞はアメリカ国内に敵をつくった。
- 中東和平。カイロ演説はイスラムから支持。とるべき道は二つ。急進派ハマスとメタニエフ政権の両者を招いた会議。あるいは多国間交渉。
- アフガンは最大のアキレス腱。ブッシュは意味もなく戦線を拡大した。アフガンには「統治」(政府)がない。身捨てられた状態。イラクにかまけている間にアフガンはタリバンの支配になり反米になってしまった。コストが大きい。
- オバマの日本での演説、シンガポールでの演説もよかったが、アフガンに関する方針を示せなかった
- 欧州とロシアでは記憶される大統領になるだろう。アジアは悪くない。
- しかし、北朝鮮、イラン(ロシアを誘い込まなければだめ)、アフガンに関しては、有効な手を打てていない。
- アフガンに関しては、鳩山政権は早く方針を出した方がよかった。警察力の不足に踏み込むべきだ。
- 日本はイスラムに信用がある。アジアのイスラムのマレーシア、インドネシアにも友好的。役割は大きい。
- 普天間は情けない論争になっている。