「キャリアデザイン」よりも「ライフデザイン」という視点で

初出勤。

学長からは、テーマをいくつかもらう。面白い展開になりそうだ。
学部長、何人かの同僚達と会い新年の挨拶をした後、今年の方向や懸案についての意見交換をしながら歓談する。もう4日から授業も始まっている。

日経新聞日経ビジネスアソシエの本日発売号の広告が出ていたので、早速入手する。「大人の教養&マナー」特集と聞いていたが、私の記事は「休活で人生を変える!」」という特集の「提言」というコーナーだった。当初から予定されていた企画ではなく、昨年の「時間管理」に関する記事のインタビューの時に振られた企画で、時間がなく電話でのインタビューとなったので、どのような記事になるかなあと思っていた。

「1年365日のうち休日は119日!」「肩書きをはずした休活で自分を鍛えれば、厳しい時代を乗り切るヒントが見えてくる」「休活で人生を変える!」というのが企画全体の趣旨である。「仕事術」「手帳術」「人脈術」など最近のビジネス雑誌は、切羽詰まって即役立つ特集記事が満載だが、「教養」や「休日」をテーマにしたのはいいと思う。本当は、細かな仕事の技術に特化するよりも平日と休日、仕事と趣味、などのバランスが大切だ。「キャリアデザイン」を含んだ「ライフデザイン」が大切なのだ。

私の記事は三分の二ページで、「提言。「面白い」を続ければ、専門分野になる」というタイトル。
ビジネスマン時代は、平日は本業、休日はビジネスマン勉強会である「知的生産の技術」研究会の活動という二本柱で動いた結果、休活でやっていた分野(図解コミュニケーション)が専門分野として認められ、大学教授に転身。そして今度は、平日は本業、休日は「人物記念館巡り」という二本柱で活動し、5年で300館に迫る頃から、休活で行っている活動が著作として表現できる段階になるなど専門分野に育ってきている。そういうストーリーだった。
「目先の利益を求めると長続きせず、結局、ものにならない。一番いいのは、ほかの人はまだ中目していないけど、自分にとっては面白いという活動。好きで続けるうちに、誰も追いつけないレベルに達すれば、それは立派な専門分野。どんなジャンルでも、必ず自分の武器になります」。
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本日(4日)の日経新聞に「知の現場」(久恒啓一監修・NPO法人知的生産の技術研究会編・東洋経済新報社刊)の広告が出ている。珍しくこの本だけヨコ組になっている。目立つかもしれない。
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朝日新聞では月曜日に「朝日 歌壇・俳壇」というページがある。今までこのページに興味は無かったが、歌を詠むことにしたので、自然に関心がでてきた。気に入った歌と句を記録してみる。いい歌や句がある。ウェブ時代を彷彿とさせるものや時事ネタも意外に多い。こういう名首・名句を味わっていると、人生が豊かになる気がする。

三万の兵を増やして六千を柩とともに帰す国なり(アメリカ在住者)
乃木軍の旅順を攻めし展開をグーグルアースの地形に探る
ひたひたと死に近づくと言ひし母卒寿を前に万歩計つく
相続の話ながなが聞きながら鍋の大根時どきいじる
絵文字なきメールは友の訃報なり師走朔日享年五十
こけし屋は木を見るだけで力湧く来年の原木買ふを決めたり
道後にて見る真之の衣装櫃・子規のの褪せたる従軍鞄
新幹線開通控える駅舎前馬が草食む「七戸十和田

声までも紅葉に染まり戻りけり(2009年朝日俳壇賞)
まだ生きて年賀状など書いており
今頃は京都あたりか毛糸編む
手袋に五指の個性を納めたる
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今日の一首。
 初出勤見慣れた顔も新鮮に 心あらたに課題に向かう