上海万博。日本館以下6館を巡って考えたこと。

寝台新幹線で上海に朝7時39分に到着。上海南駅も大空港のようだ。寝台新幹線は2008年12月に開業。1500キロを10時間で結ぶ。椅子席5000円、四人部屋寝台1万円、飛行機2万円。四人部屋の下段は730元、上段は655元。1元は13-15円。
蔡君の友人で旅行会社を経営しているキムさんが迎えに来る。万博は八月中は一日五十万人だったが、九月一日は二十万人だそうだ。万博開催中は世界中から友人が来てキムさんは毎日接待。万博では韓国企業館の総務を担当している。日本館のバイキングが5万円だが期間中全て予約で満杯。中国人の消費意欲は凄い。今はホテルなどが通常期の倍ほどになる一番高い時期。上海は昨日台風が過ぎたばかり。1.6億ドルかけたサウジアラビアが一番人気だそうだ。

日本産業館。スポンサーは三井住友、近鉄横浜市静岡市ミキハウス、白鶴、本家さぬきや、jalなど。展示のみをまわると45分。30分ではいれた、better life from japan。帝人は生命の星というテーマで地球環境を訴え。テルモは体温測定の重要性、心筋梗塞カテーテル大塚製薬は大豆がテーマで日本の食文化がテーマ。ユニチャームは生命讃歌。日本郵政は郵便による家族の交流、中国人看護師と日本人との交流、千羽鶴日中友好。TOSTEMは日本の四季を楽しむ家屋。イナックスは便器などの展示。キッコーマンは世界においしさをt届ける食事がテーマ。

北朝鮮館。人が少ないのですぐに入れた。太古のつぼ、キーホルダー、金日成著作集など。物産展示としては淋しい。日本人が多い。同一地域にはアメリカに対抗するい
イラン館も。

イラン館。水力発電、石油掘削、石油化学、音楽、スキー、ペルシャ絨毯。

レバノン館。近代都市ベイルート。画像中心。

日本館。大変人気があって長い長い行列が続いている。12時二十分から並ぶ。行列に向けて扇風機が風を送ってくれたり、定期的に水蒸気をかけてくれるが、暑さと長い行列で苦しい。時間があるんけえ思いついて短歌を詠んでみる。
  行列は 忍耐合戦 日本館  中国人とも戦友となり
  珍しく 老人おれば わが同胞  青年ラッシュ 北京地下鉄
ようやく館内に入るが行列は続く。この日本館のメインスポンサーはトヨタ、キャノン、パナソニック
並んでいる間にみた「日本的一天」というビデオは、日本全国の地域、日本の四季などを取り込んだったいい作品だった。横山大観の時空を超えた絵の発想と同じである。
日本館のテーマは熊峰という書家の「連接」。心の和、技の和。鳩山前総理の前で書いた作品の売り上げを内陸地震に寄付したので話題になった。
まず、中国との関係が深いことを示す遣唐使平城京。それから長いエスカレーターを上っていく。茶室、納涼、四季花鳥図、ふすま、元旦。ゆるやかに下がって行く。水をきれいにする装置、ホームエネルギー、ロボット。自然的叡智。東北のねぶた祭。小学校での環境教育。広場でタレントがでてきて見学者と交流のイベント、パンダ、トキ。
途中で日本人スタッフに聞くと、スタッフは百人。うち中国人は二割。四月から万博が終わる十月末まで。東京から来ているとのこ。次は和風の大型劇場。「鴞的故事」というテーマの劇だ。絶滅危機の1999年に中国からわけてもらって2009年に孵化が成功したという物語。それが日中友好の象徴で、仲良くやりましょうえというメッセージ。

日本の美しい四季と高度な技術で日本的な美的生活がおくれるというメッセージが日本館と日本産業館を流れている一貫したメッセージだった。しかし、日本の実力が明示されていないという印象を持った。柔らかいメッセージより、強いメッセージがいるのではないか。世界に誇る先端技術、介護ロボット、航空機産業、リニアモーター、新幹線、メディアの発達、東京の公共交通網の制御などの社会インフラソフトなどで世界に貢献できるというような内容がよかったのではないか。日本のことわざの活用も日本人の考え方を展開するのもいいと思う。音楽、アニメなどのジャパンクールも。とんがったメッセージ。
また、中国文化の影響が大きいことや、トキでも協力してもらったというメッセージが強すぎる感じがした。一緒にアジアの未来を担っていくというメッセージがないのは残念だ。中国に遠慮し過ぎており、実力を出し切れれいない。日中友好の井戸を掘った人の紹介もよかったのではないか。
総じて国家戦略との関係で上海万博を使うという考えが不足している。個別の企業の技術のprに留まっていて総合的な視点に乏しい。
四ヶ月間で五千万人が万博にきた。あと二ヶ月で七千万人を超えるか。チケットはその分は売れているとのこと。1970の大阪万博の記録7000万人は中国の人口とに対比でみると凄かったのだと改めて思う。

イラク館。イラク戦争と復興の様子などの展示はない。

気温が比較的低かった、曇りだった、人数が割りと少なかったなどの幸運に恵まれたが、それでも日本館の待ち時間は三時間もあり、疲れた。欧米人はほとんど見なかったが、暑いのと行列が嫌で来ないそうだ。

夕食はキムさんと蔡君と龍夢飯店。二次会ではカラオケ。長い一日だった。