「だ・である」から、「です・ます」へ

私の著作「図で考えれば文章がうまくなる」(PHP)を取り上げているブログを発見した。「です・ます」宣言というタイトルで、「読むも読まぬも黄泉の国--小説、マンガ、新書、雑誌、専門書などを「読んだ日記」」というブログだ。よく読んでくれているので嬉しい。http://bau2.cocolog-nifty.com/blog/2008/03/post_dc39.html

図で考えれば文章がうまくなる―「図解文章法」のすすめ

図で考えれば文章がうまくなる―「図解文章法」のすすめ

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 これは去年読んだ本ですが、よい文章の書き方を身につける上でたいへん参考になる良書だと思います。その123ページに、「だ・である」と「です・ます」のどちらを自分の文体のスタイルとするか、きちんと確立しておくべきということが書いてあります。
 ちょっと長いですが引用します。
 「私自身は、以前は「だ・である」調を基本に文章を書いていました。ところが文章が難しくなる場合が多く、なかなかすっきりと文章を書き飛ばしていくということができませんでした。中身の割にもったいぶって書いてしまうことになりがちでした。」

 これ、よくわかりますわー。

 「しかしある時期に「です・ます」調に変えてから、文章を書くのがずいぶんと楽になりました。読み手に対してもやさしく語りかけるような感じで書いていくスタイルが、頭の働きを活発にすることにも気がつきました。それまでは文章としての格調だとかリズムとかに関心が集中していたのですが、「です・ます」調になってからは、語りかける中身のほうに大きく重点が移ったような気がします。」

 数か月前にこの記述にいたく感心していたのでした。そのわりに、「だ・である」調でブログを書いてたんですが(笑)。
 実際に「だ・である」調で書いていて感じたのは、文章だけでなく内容も小難しくなりがちだということです。これまで述べたことと合わせると、「どこの誰が書いているか知らないサイトで」「小難しい内容を」「お堅い文章で」述べていても、あまり読みたいと思う人はいないんじゃないでしょうか。少なくとも私はそうですね。
[MEMO]-----
*「図で考えれば文章が上手くなる」はほんといい本です。「考えながら文章を書く」ことの非効率を指摘し、何を書くかを図解で考えた後に文章にせよと主張します。
 文章は「何を」「どう」書くかが肝心ですが、文章がうまくなりたいという人の関心は「どう」書くか、すなわち文章表現の技術に大体向けられています。でも実は、大方の人は「何を」書くかがちゃんと決まっていないのですね。だからうまく書けないのです。
 本書はそのことを気付かせてくれるとともに、古今の文章読本のエッセンスを紹介し、それらを土台に「図解文章法」という新たな技術を提供してくれます。まさに一石二鳥というか、三鳥くらいの効果があります。大学入試の小論文なんか、これを実践したらかなりいいものが書けるんじゃないですか?

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図で考えれば文章がうまくなる (PHP文庫 ひ 31-1)

図で考えれば文章がうまくなる (PHP文庫 ひ 31-1)

海の日」。

  • 未明の女子ワールドカップサッカー決勝を観戦。なでしこジャパンがPK戦でランキング一位のアメリカを破る快挙。負けるかもしれないと不安顔のアメリカと、勝つかもしれないと笑顔の日本の気持ちの差が勝敗を分けた。
  • 東京駅近くのブリジストン美術館で始まった「青木繁」展を鑑賞。代表作「海の幸」。高等小学校時代からの同級生・坂本繁二郎との対比に興味を持った。28歳で逝去した早熟の天才・青木繁と、87歳まで仕事を続けた晩成の鈍才・坂本繁二郎
  • 大学の研究室で4年生の岡君と会う。私のソーシャルメディアの国際化戦略を相談。中国ではTwitterFacebookは禁止されているとのこと。
  • 調布で知研の八木さんと食事。