世界文学史上の最高峰の恋愛小説を書いた紫式部とは何者か。なぜこの物語を書いたのか。これがこの映画の言う「千年の謎」である。
紫式部に関する資料・文献は極めて少なく、この空白を埋める推理がこの映画の肝となっている。源氏物語は藤原道長へのラブレターだったという想定でこの映画は創られている。
平安の都の様子、豪華絢爛たる衣裳、光源氏をめぐる様々な女たち、、、。非常に美しい夢を見ているような映画だった。そして田中麗奈演ずる六条御息所の嫉妬に狂った生霊は迫力があった。
- 実は紫式部は時の権力者藤原道長への満たされぬ愛ゆえに、光源氏に激しく嫉妬したのではないか。(製作総指揮者・角川歴彦)
- 式部は道長に稲妻に当たったような恋をした。そして、道長へ「源氏物語」というラブレターを書いた。、、道長は道長で、式部の女心に気づきながら、天下取りのために深追いはしない。そんな緊張関係の中で、式部は道長を待ちわびながら男と女の物語を書き続けることになる。(監督・鶴橋康夫)
- 藤原道長に言い寄られたが振ったという「紫式部日記」の記述が暗示するように、彼女の人生には「源氏物語」に出てきそうな恋愛劇があったのだろう。(監修者・荒俣宏)
- 道長は現実世界の光源氏なんです。(藤原道長役の東山紀之)