14時半からの日経新聞社主催の「大学トップマネジメント講演会--グローバル化時代の大学経営を考える2012」に参加。
講師は国際教養大学の中嶋嶺雄学長。
飛ぶ鳥を落とす勢いの大学を立ち上げた創業学長だが、2004年開学のこの大学の躍進は目覚ましい。
注目の新設大学1位、進学して伸びた大学9位、注目する学長がいる1位、教育分野3位、総合評価5位という業績だ。
- この20年、日本は衰退した。特に大学はひどい。91年の大学設置基準の大綱化、92年の大学院重点化で、教養教育と語学教育がダメになり学部の空洞化が起こった。大学法人化までは、教育公務員特例法が元凶。無競争原理の蔓延。国立大学では外国人がトップになれなかった。大学院も中身が薄くなった。
- グローバル化時代は、「英語と教養」の重みが増す時代だ。
- 6つの挑戦。授業はすべて英語(妥協しなかった)。1年間の海外留学。キャンパスは異空間。少人数教育と学生中心の施策。徹底した就職支援。ユニークな入試制度。
- 一年間の寮生活。
- TOEFLでクラス分け。4か月の英語集中プログラム(急速に上昇)。500点を取って基盤教育。海外留学時(30単位)は550点。
- 教員の国際公募は15人の募集のところ567人が応募。教育研究会議と経営会議。国際公募で模擬授業。教授会自治の解消。人権は大学経営会議と学長。図書館は365日24時間開館。
- 入試競争率は15-40数倍。
- 大学経営の特色。すべての教員は3年の任期制。5段階評価で年俸制。国際的な外部評価委員会。
- ギャップイヤーはいい。鋭い問題意識を持って活動。
- 暫定入試(多摩大名誉学長のクラーク先生提唱)で入学した学生は平均点以上なら2年次で正式入学。この制度も効果が高い。
- 通常期の卒業率は、50%前後。8月卒業で70-80%。次の3月卒業で90%。この数字はグローバルスタンダード。
- 満足度が高く、退学率は少ない。
- レイタースペシャライゼーション制度。入学時は大学に入学。2年次の留学前にゆるやかな専門。
終了後、学園の田村常務理事、金教授、飯田教授と4人で中嶋学長に挨拶。中嶋学長からは「多摩大はユニークな大学」と言われた。この大学には野田一夫名誉学長がトップ諮問会議、クラーク名誉学長が大学経営会議で貢献している。
日経新聞社から。