「日総研フォーラム」--復興から創生へ--本当の意味での復興とは

夜は第11回「日総研フォーラム」。東銀座の時事通信ホール。
テーマは「復興から創生へ--本当の意味での復興とは」で、講師陣は松岡正剛(編集工学研究所所長)、岸井成格毎日新聞主筆)、そしてコーディネーターと総括講演は寺島実郎

  • 岸井:鴨長明方丈記の世界。国の体(テイ)を成していない状況。課題先進国。400年周期(1600年、1200年、800年、、)。失われた20年。イデオロギーの対立のない状況。小選挙区制度導入後15年で政権交代。海外からの救援隊が接した日本人の覚悟が感銘を与えた。宮脇昭先生の植林。
  • 松岡:「創生」の創のは傷という意味がある。編は蔵・富、つくりは刀。3・11は千夜千冊プロジェクトの実行途上。東北と沖縄。日本は編集フィルターを入れて受け入れてきた国。ナラシアロード。仮説で投資できるしくみ、結城、乱暴さ。ビッグデータを活用できる装置がない。
  • 寺島:この20年の自分の主張の論点と現在を総括する。
    • 「新経済主義宣言」(1994年2月中央公論)。政治主義からの脱却。代議制民主主義の鍛え直し。職業政治家の圧縮。米国の3倍の議員を半減せよ。現在も議員削減がに踏み込まない状況。
    • 「正義の経済学ふたたび」(2003年中公)。マネーゲーム批判。金融の肥大化への警鐘。売り抜く資本主義から育てる資本主義へ。
    • 「不必要な戦争を拒否する勇気、、」(2003.4月)。イラク戦争は間違った戦争だ。過剰軍事力と過剰消費のアメリカ。逆上したアメリカ。文芸春秋の「アメリカを見る眼の喪失」。現実追認主義・宗旨替え。地位協定の改定が本質。昨年5月のウィキリークスは現代のゾルゲ事件。清国の亡国官僚とのアナロジー。
    • 原発問題:
      • オバマ政権は再生エネルギーから原子力ルネッサンスへ舵を切った。
      • この5年で日本の原子力プラントメーカー(東芝・日立・重工)が原子力の中核になった。日本製鋼室蘭は建屋の8割を占有。
      • 米国の核の傘にいながら脱原発はありうるのか。抑止力という概念は非人道的。海外に向けては原発を売り込み、国内は脱原発という姿勢は理解されない。技術の蓄積が大事だ。、それが発言力の基盤。
      • 薬師寺まほろば塾。薄田泣菫のサルの詩。産業基盤への共感力の低下。種を撒く側にまわろう。
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