「90歳、今が一番いい」-ドナルド・キーン先生(日本ペンクラブ)

今日は「ペンの日」。日本ペンクラブの会合が東京会館で開催された。
浅田次郎会長の挨拶。「言論の自由が大事。キーンさんの「明治天皇」は頼りがいのある本。「百代の過客」も素晴らしい」

日本に帰化したドナルド・キーンさんがゲストで招かれスピーチをした。会場はキーンさんの話に静かに耳を傾けた。キーンさんの話はとてもよかった。

  • 90歳。今が一番いい。
  • 日本ペンクラブには57年前の33歳の時に出席したことがある。当時は川端康成会長。
  • 日本にも源氏物語以外にも文学があるということを初めて知った。
  • 源氏物語に出会ったのは1940年、18歳。ナチスの進攻があった悪い年。文学はギリシャから始まったと思っていたが、偉大な文学に触れたことは私の救いだった。源氏には戦争はない。このような美しい本は他にない。ここから日本に深い関心を持つようになった。日本語の勉強を始めた。
  • 今回の帰化の件も自然なことだった。90歳でようやく日本人になれた。嬉しいことだ、。


清水日本文芸家協会理事長

  • 日本ペンクラブができた昭和10年は芥川賞直木賞が始まった年。兄弟姉妹の関係。柏崎にキーン記念館ができる予定。キーン先生からは「カタカナを使いすぎるな。古代からの日本語、和文脈を尊重せよ」との忠告をいただいた

会場では小中陽太郎先生に挨拶。朝日の名コラミストだった轡田隆史先生にも八木さんと一緒に挨拶。
ノンフィクション作家の吉岡努さんと八木さんと少しゆっくり話をした。吉岡さんは30年も前に知研でお呼びした方で、ペンクラブの専務理事をしている。シャイな小田実の実像や、意外な努力家ビートたけしの日常の話は面白かった。

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