ミケランジェロ・ルコルビジェ・興福寺仏頭・ターナー・洛中洛外図

上野で博物館・美術館を終日堪能。
連休の日曜日で多くの人が訪れていた。上野の森は、国民の一大教育機関になっている。

15歳から89歳まで芸術を創造し続けた天才・ミケランジェロ(1474−1564年)の軌跡。
彫刻家、建築家、画家、そして詩人。
人づきあいを避け質素な生活を送り、孤独を好んだ。必要以上の食べ物は摂らなかった。生涯独身だった。
深い教養と並はずれた洞察力をもって、構想に具体的な説得力あるかたちを与えた。
人間の肉体は神が与えたもっとも美しい創造物であると信じていた。

http://www.nmwa.go.jp/jp/exhibitions/2013lecorbusier.html
国立西洋美術館本館を設計したる・コルビジェ(1887−1965年)は20世紀を代表する建築家。
絵画、彫刻、版画、タピスリー、映像などの分野にわたって活躍した多才な芸術家。
朝はアトリエでの絵画制作、午後は設計事務所
国立西洋美術館世界遺産に」というポスターが貼ってあったが、どういう理由だろうか。

興福寺藤原氏の氏寺。7世紀後半に藤原鎌足の病気回復おために建立し、710年平安京遷都に伴って興福寺と改名。
法相宗は、事物(法)のありかた(相)を細かく分析しながら内省し、すべてを自分の心も問題として捉え、悟りを目指す思想。唯識の立場で、あらゆる事象は人の心が認識したものであると考える。玄奘三蔵。慈恩大師。僧・玄纊。
国宝の銅像仏頭は、7世紀後半に製作され、15世紀に火災で行方不明。500年後の1937年に発見された、という数奇な運命。白鳳の貴公子の異名。

英国風景画の地位を飛躍的に高めたターナー(1775−1851年)。76歳。
「崇高な風景」。野心、出世欲旺盛。
夏目漱石の坊ちゃんに出てくる。瀬戸内海に浮かぶ松の島を赤シャツが「ターナー島」となずけるシーンがある。
漱石が英国に留学していたのは1900年あたりだから、ターナーの死後50年経っている。

目玉の舟木本は2728人を描いていて京のまちのにぎわいと人々の風俗がわかる傑作だ。岩佐又兵衛(1678−1650年)は浮世絵師の租。
4K映像を使った竜安寺の春夏秋冬も素晴らしい。