「文楽へようこそ」--和・倶楽部セミナー

ギリークラブの渡辺さんの和・倶楽部の企画で多摩大生と一緒に国立劇場文楽を鑑賞。
中村先生と石川先生、井川さんも参加。
今回の企画は文楽の普及公演ということで随分と安く鑑賞できた。学生1300円。一般3800円。
まず、渡辺さんの文楽講座。

  • 文楽とは形浄瑠璃のこと。淡路島で始まった人形浄瑠璃が上方を中心に全国で広がった。これを推進したのが分楽座。
  • ユネスコの世界無形遺産は、能・狂言文楽、歌舞伎という順番に登録。この度、和食がなった。
  • 人生経験、インテリ向け、人間関係、、など世界でも珍しい大人の人形劇。
  • 三業一体:太夫(語り、ストーリーテラー)・人形遣い(木偶の坊に魂を吹き込む。主遣い・左遣い・足遣い)・三味線弾き(心理描写、太棹三味線)。

  • 時代物と世話物。
  • 時代物は江戸以前の歴史的事件を扱う。三大浄瑠璃仮名手本忠臣蔵義経千本桜。菅原伝授手習鑑。
  • 世話物は江戸時代の事件を昔の時代に設定して扱う。近松門左衛門曽根崎心中
  • 文楽は観に行くという言い方ではなく、聴きに行く、泣きに行くという言い方をする。
  • 真の国際化とは、まず自分の国を知ること。
  • 太夫・三味線・人形遣いで100人、その他の衣装・道具など100人。4割は世襲、その他は国立劇場の研修生から。

  • プログラム:「団子売」。文楽の魅力の解説。菅原伝授手習鑑の寺入りの段と寺子屋の段。自分の子供(小太郎)を(官秀才)身代わりに差し出して主君(菅丞相・菅原道真)のために忠義を尽くす物語。源蔵の「せまじき物は宮仕え」という文句が有名。なるほど悲しい物語で涙が出る。太夫の気の入った熱演には驚いた。

学生、生徒、外国人、一般人などが観ていたが、日航OB会というグループも来ていた。誰か知っている人はいないかと見ていたら、一人仲間がいた。遠くにいたので声はかけられなかった。