「秩父で富田勲先生を囲む絶品の蕎麦と大吟醸を愛でる会」の20回目

秩父富田勲先生を囲む絶品の蕎麦と大吟醸を愛でる会」の20回目。
今回は残念ながら冨田勲先生は体調もあり、不参加でした。





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この会の歴史。

2005年
土曜日の午後は、もう10年以上(11回目)続いている毎年の秩父行き。今回は12人が参加。西武池袋から2時間ほどかけて秩父へ。途中、1年ぶりの富田先生と談笑。富田先生の人柄はあたたかく、ふんわりして、心地よい。来年はキムタク出演の、藤沢周平作品の音楽を担当するとのこと。
最高の蕎麦を提供する小池さん夫妻の笑顔に今年も出会えた。この蕎麦屋は知る人ぞ知るという感じの名店。こんなうまい蕎麦があるのかといつも感動する。
菊姫大吟醸、四季桜の聖、上喜元などの名酒を富田先生が今年も手配をしてくださった。素晴らしい蕎麦と一緒に菊姫や聖を、仲間と一緒に飲んでいると、「幸せ」を感じる。こういうことはこの会以外にはあまり経験がない。あっという間の3時間半。来年は、秩父夜祭にあわせて開催したいということになった。

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2007年
帰りで秩父に行って来た。
池袋から西武新宿線で1時間ほどで最終駅が秩父である。山の中をゆるやかにのぼっていくので、秩父は寒いという印象がある。
雪が降るという予報だったが、意外に暖かかった。ここ10数年この季節に通っているが、一番暖かかったかもしれない。
集まったメンバーは16人。シンセサイザー富田勲先生を囲む会である。日本一の蕎麦を食べさせる「こいけ」で、菊姫や上喜元や四季桜という名酒造の大吟醸を飲みながら、蕎麦を食べる会だ。男性よりも女性の方が多く、常連も多い。
こいけのご主人は相変わらずの職人芸で絶品の蕎麦をつくる。人柄と笑顔と誠実さが素晴らしいので、私たちは皆、小池さんの大ファンだ。
大吟醸の「大」とは何か。
「大」は仏教用語で、大きなという意味ではない。大宇宙、大海原という言葉があるが、大きな宇宙、大きな海という意味ではない。絶対的、究極的、というのがこの「大」の意味である。大きなというより、「大いなる」という意味合いでとらえるべきだろう。
日本酒の吟醸酒大吟醸は、もっとも質の高い酒である。これに「大」という言葉をつけたのは、この「大いなる」という意味だと解釈すべきだろう。大いなる吟醸酒である。
これが私の解釈だ。
飲みながら、この新説を披露したら、面白がってもらえた。
いい仲間との年1回のイベントも、もう14年目になる。

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2008年
毎年ある季節になると、親しい仲間と日帰りの旅をしている。
正式な名前はないが、「秩父富田勲先生を囲む絶品の蕎麦と大吟醸を愛でる会」とでも説明したらいいだろうか。富田先生とはシンセサイザーとして有名な音楽家で、「新日本紀行」などの素晴らしい音楽をつくった方だ。この先生は日本酒愛好家(愛酒家)としても知られており、ビジネスマン時代日本酒に関するプロジェクトでご一緒して以来、親しくお付き合いさせていただいている。
例年冬の季節に、西武池袋線の終点の秩父にある「こいけ」という知る人ぞ知る蕎麦屋に十数人の仲間とでかけ、富田先生が自ら選んだ絶品の大吟醸と日本一の蕎麦を堪能する会である。今年でこの会も15周年となった。15回のうち10回以上は仙台から駆けつけたことになる。今年は17名の参加があった。
今回は珍しく開催が4月にずれ込んだのだが、土筆や山葵などの山菜のおつまみも出たのは新鮮だった。毎年のことだが、小池さんのつくる蕎麦は実においしい。真摯で誠実な職人肌の人柄がそのまま出ているような素晴らしい蕎麦だ。今年のお酒は、金沢の菊姫大吟醸、栃木の四季桜「聖」、そして酒田の上喜元だった。いずれも名酒だが、私の中では常に第一位は「菊姫」である。一杯飲むと夢幻の境地に入っていく。
富田先生の大吟醸のような人柄に接しながら、人事や関心事項、やっていることなど互いの近況を報告しあい、打ち手の小池さんの解説を聞きつつ、今年一番出来のいい酒と絶品の蕎麦を食べる時間は至福のひとときである。
往復とも富田先生の隣に座って話しを聞いた。源氏物語絵巻、マイクロフォンの比較の話、NHKで放映された「ぶっぽうそう」の番組秘話などが話題になった。
この会は毎年冬の季節に開催してきたが、それぞれの季節にそれぞれの魅力があるようで、もっとここには通いたいと思う。

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2009年
シンセサイザー富田勲先生と行く恒例のそばと大吟醸を楽しむ会。ほぼ毎年開催しており、もうすぐ20年になる会である。
13時に西武新宿線池袋駅で仲間と待ち合わせ。13時半のレッドアロー号で出発。今回は15人。
日本航空がファーストクラスに日本の代表作である大吟醸を搭載して評判になったプロジェクトから端を発した会で、そのときの仕掛け人である富田勲先生、私、関口さんの3人を中心に、客室乗務員を中心に当時の仲間が集う。
日本一の「こいけ」のそばは、今年は群馬県産、茨城県産、そしてブレンドという3種類で今年も素晴らしい。
日本酒は、菊姫(石川県金沢)、上喜元(山形県酒田)、繁升(福岡県八女)を中心に堪能する。上喜元の出羽三山という銘柄は2300円ほどの酒だが、とても評判がよかった。やはり今年も菊姫大吟醸が至高の味だ。
往復の電車の中や酒席でうかがう富田先生の話がとても興味深い。
手塚治虫の代表作の一つ「ジャングル大帝」の漫画とそのストーリーのすばらしさに改めて感動する。この物語に富田勲先生がつけた勇壮な曲も素晴らしい。そのときのエピソードをうかがった。巨人・手塚治虫から当時20代の富田先生にいきなり電話がかかってきて、曲をつけることを依頼される。事務所に行くと手塚は床に寝転がっていて、ときどき手だけが動いて、波がしらの先をなぞったりする。それが絶妙だった。手塚治虫は60歳という若さで亡くなるが、富田先生より4歳年上だから、生きていたらどれくらいの作品を描いただろうか。手塚は忙しい人だったが、同窓会にはまめにでたらしい。ライオンキングとジャングル大帝のトラブルの話、「ディズニーに負けたくない」という手塚治虫の志の話など、実に興味深い。
富田先生は、高校生のころから作曲を志している。オーケストラに興味があり、音楽の構造に関心を持った。慶応の学生のころ、朝日新聞主催の全日本合唱コンクールで賞をとったのがきっかけでNHKやコロンビアと縁ができた。NHKの帯番組の作曲などを担当していた。慶応時代には、音楽関係の情報を持っているマニアが近くにいて、「インターネットみたいな奴がいました」と面白い表現を使う。聞けば最新情報が何でもわかったそうだ。
大吟醸特集を組んだ懐かしい機内誌ウインズを富田先生が持ってみえた。ここで日本酒の杜氏さんが登場して造り酒屋の志気があがり、後継者も出てきて素晴らしい日本酒を飲める期間が10年は延びたと当時言われた。この特集は1990年だったから、この大吟醸搭載プロジェクトの開始は1989年だろうか。そうすると20年だ。来年は20周年記念に、関係者を集めようということになった。
小池さんには、長くこの素晴らしいそばを提供していただきたい。お願いします。

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2010年
毎年の秩父ツアー。シンセサイザー富田勲先生を囲む会。今回は12名が参加。
「毎年ある季節になると、親しい仲間と日帰りの旅をしている。
正式な名前はないが、「秩父富田勲先生を囲む絶品の蕎麦と大吟醸を愛でる会」とでも説明したらいいだろうか。富田先生とはシンセサイザーとして有名な音楽家で、「新日本紀行」などの素晴らしい音楽をつくった方だ。この先生は日本酒愛好家(愛酒家)としても知られており、ビジネスマン時代日本酒に関するプロジェクトでご一緒して以来、親しくお付き合いさせていただいている。
例年、西武池袋線の終点の秩父にある「こいけ」という知る人ぞ知る蕎麦屋に十数人の仲間とでかけ、富田先生が自ら選んだ絶品の大吟醸と日本一の蕎麦を堪能する会である。
毎年のことだが、小池さんのつくる蕎麦は実においしい。真摯で誠実な職人肌の人柄がそのまま出ているような素晴らしい蕎麦だ。今年のお酒は、金沢の菊姫大吟醸、栃木の四季桜「聖」、そして酒田の上喜元だった。そして廃業した菊の城。いずれも名酒だが、私の中では常に第一位は「菊姫」である。一杯飲むと夢幻の境地に入っていく。
富田先生の大吟醸のような人柄に接しながら、人事や関心事項、やっていることなど互いの近況を報告しあい、打ち手の小池さんの解説を聞きつつ、今年一番出来のいい酒と絶品の蕎麦を食べる時間は至福のひとときである。」

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2011年
秩父富田勲先生を囲む絶品の蕎麦と大吟醸を愛でる会」
1994年以来、毎年のように行っている「「秩父富田勲先生を囲む絶品の蕎麦と大吟醸を愛でる会」」のツアーに参加。
今年は13人の参加となった。富田先生の御嬢さんの妹尾さんも参加された。瀬尾さんは「酒サムライ」(SAKE SAMURAIという肩書で国際的にも活躍している。富田先生のしつけで子供の頃から酒に親しんでいるそうで、「日本酒は、我が家の家業です」というのが面白い。
富田先生と一緒に席に座って話をする。お招きいただいている12月の「富田勲源氏物語 芸術祭2」の話題では、電子人形師「ホリ・ヒロシ」さんのことを興味深く聴いた。
秩父駅から歩いて10分の「手打ちそば こいけ」は、私たち仲間の間では「日本一」という定評のあるそばを堪能できる。お客さんも多かったが、3時過ぎからは私たちの貸切となって、小池さん夫妻も一緒になって、愉しい時間を過ごした。
今回のお酒は、菊姫と上喜元と四季桜の大吟醸。絶品のそばと大吟醸の組み合わせは素晴らしい。メンバーの近況も交換。

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2013年。
19回目の「秩父富田勲先生を囲む絶品の蕎麦と大吟醸を愛でる会」。
今回は14名。常連になった富田先生の娘の瀬尾理恵さん、富田先生のお弟子さんの津田賢吾さんも参加。今年は初音ミクとのコラボ演奏の件など興味深いエピソードをうかがった。