映画「蜩ノ記」--テーマは「希望」

多摩センターで映画「蜩ノ記」を観賞。

蜩ノ記

蜩ノ記

蜩(ひぐらし)とその日暮らしをかけた日記の意味。
役所広司岡田准一の師弟関係、岡田准一と吉田晴登の師弟関係を中心に、江戸時代の田舎での武士の家族の日常的な暮らしの美しさと心持のすがすがしさが心に沁みる映画である。
九州の久留米市の住み「地方の視点から歴史を描く」を信条とする原作の葉室麟は、この小説のだと言っている。自分を完成させ、周りにいる人のためにできることは全てやろうという形で人は成り立っている。
葉室麟は、54歳でデビューという遅咲きの作家。歴史文学賞松本清張賞直木賞を受賞。

以下、2012年3月11日のブログから

直木賞受賞作で評判になっている本だ。
直木賞候補4度を経て、本年ようやく受賞。読んでいる途中だが、淡々とした記述ながら、なかなか読ませる熟練の技の持ち主だ。
葉室麟は、60歳。九州久留米に住む。福岡明善高校、西南学院大学卒業。50歳から創作活動に入り4年でデビュー。
「文春」の「この人の月刊日記」は、直木賞受賞後のドタバタ日記。午前9時から午後7、8時まで仕事の時間だったが、午後9時までになりつつある。「原稿よりも健康」を意識。
この人は藤沢周平の後継者の可能性がある。