山口二郎先生「永久運動としての民主主義--戦後政治の遺産をどう、、

本日のリレー講座の講師は北大から法政大に移った政治学の山口二郎先生。
テーマは「永久運動としての民主主義--戦後政治の遺産をどう引き継ぐか」。

学者として論文を書くというよりも、今の時代に向き合うという宣言がまず最初にあった。
その上で解散総選挙の話題に。

  • 本日の世論調査では自民大勝の情勢。首相の権力基盤の確立という目的。劣等感と大宰相願望。
  • 「安倍首相の政策には厳しいが、自民党に投票する」という不思議な有権者の行動。民主党政権の失敗が大きい。理念的基軸・知的基盤(政策)・知恵(政権運営)の空白。
  • 幻滅に慣れる。
    • 掘田善衛「自由と解放の輝光があまりにも美しかった場合、その後に来るものが、耐えるこtぽにない政党間の抗争であり、裏取引であり、不決定であり、旧悪の暴露合戦であったりした時、幻滅は不可避である」「民主主義とは、それ自体に、これが民主主義か?という幻滅の感を、あらかじめビルト・インされたform of governmentなのであった」
  • 悪さ加減の選択。
    • 丸山真男「政治的選択というものは、、「悪さ加減の選択」なのです。」「政治というものをベストの選択として考える考え方は、容易に政治に対する手ひどい幻滅、あるいは失望に転化します。つまり政治的な権威に対する盲目的な信仰と政治に対する冷笑とは裏腹の形で同居している。」「政治というものは、われわれがわれわれの手で一歩一歩実現していくものだというプロセスを中心にして思考していったものでなければ容易に過度の期待が裏切られて、絶望と幻滅が次々にやってくる」
    • 湯浅誠「一気に進展しないとしても、、、一歩を刻むところまでは来た。しかしそれ以上ではないから、一歩しか刻めない。、、弱いながらも、一歩を刻むところまでは来た。」
  • 希望を失わない。無気力にならない。抜け出すことが必要。より悪くさせないために投票する。政治家に任せるのではなく、自分自身が努力して公共の善や価値をつくる行動をすべきだ。自分が発信し動いていく。社会運動化していく。