後期の大学運営が始動:大学戦略会議。大学運営会議。

秋学期のリレー講座が始まる。
今期は「複雑化する世界の構造変化---その本質と方向を考える」。
講師は以下の通り。
寺島実郎高橋和夫。バートル。渡部恒雄。カンサンジュン。久恒啓一。真壁昭夫。田中康夫佐高信
社会人420名、学生150名。史上最高の集客となった。

私は3年連続で登壇する。
2013年「日本型グローバル人材の条件」
2014年「鳥瞰図説 日本と中・韓・台・朝の歴史教科書にみる東アジア近代史の位相」
2015年は「戦後70年史、そして沖縄」。11月19日。

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細川あつし「コーオウンド・ビジネス--従業員が所有する会社」を読了。

コーオウンド・ビジネス: 従業員が所有する会社

コーオウンド・ビジネス: 従業員が所有する会社

今年から客員教授をお願いしている細川先生の最新著作をいただいた。
社員がその企業の大株主となって経営する企業形態を日本にも導入しようという提案である。
こういった経営を行えば、株主価値も社員の利益も極大化するということだ。
アメリカではみ民間雇用の10%、イギリスでは2020年までに10%になることが政策になっている。

コーオウンド・ビジネスには、三種の神器がある。情報共有、プロフフィットシャエア、オーナーシップカルチャーだ
なかなか具体的なイメージがわかないが、日本ではもっともこの形態に近い位置にいるのが伊那食品工業(株)であるそうだ。足りないのは、オーナーシップカルチャーとプロフィットシャアという。

著者によれば、今後はある一つのモデル(例えば護送船団型、新自由主義型、、)ではなく、多様な経済・経営モデルの林立が日本経済の持続性を高めることになる。その一つの選択肢が従業員が大株主という単純明快な企業形態だであるコオウンド・ビジネスだ。

著者の熱い問題意識と、精力的な取材でこの本は錬り上がっている。日本の今後の企業経営に一石を投じる本である。