山極寿一「京大式 おもろい勉強法」(朝日新書)

山極寿一「京大式 おもろい勉強法」(朝日新書)を読了。

京大式 おもろい勉強法 (朝日新書)

京大式 おもろい勉強法 (朝日新書)

神保町でこの本を買って、帰りの電車の中で読んでしまった。
著者は2014年10月から京大の総長に就任した霊長類学・人類学者。
入学式での挨拶が素晴らしいと話題になった。

また学長権限の強化が文部科学省の意向だが、この人は大きな権限で統治するのではなく、「調整型」であるべきだと真っ向から反対する。大学は大きなジャングル、研究者はそこで暮らす猛獣であり、自分の今までのフィールドであったアフリカから京大に変えて、今までと同じスタイルでやっていこうとしている。

著者の今までの「職」はすべて提案を受ける形で就いたものであり、フラフラと誘いに乗ってきたという。
ダークホースであった彼に、「大学の自治と学問の自由」を守ろうとする人たちが変革を期待して票を入れて、総長に選んだのだ。

京都のサロン文化のポイントは「対話」であり、この方式が世界で求められる大きな流れになる。
京大がどのように変化し、大学業界の中で光彩を放つのか注視していきたい。

以下、フィールドワーカーの著者の発した気になったキーワード。
「おもろいことをやりましょう!」「子棄て主義」「現場が学校」「味方をつくると敵ができる」「地元語は魔法の杖」「井戸端会議」「食事は柔らかいコミュニケーション」、、、。

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「名言の暦」11月28日
命日

  • 松尾芭蕉1694:春に百花あり秋に月あり、夏に涼風あり冬に雪あり。すなわちこれ人間の好時節。
  • 白洲次郎1985
  • 人間は地位が上がれば上がるほど、役得を捨て役損を考えろ。
    • プリンシプルを持って生きていれば、迷うことは無い。プリンシプルに沿って突き進んでいけばいいからだ。そこには後悔もないだろう。

生誕

  • 広瀬淡窓1856:
  • 寺田寅彦1878
    • 興味があるからやるというよりは、やるから興味ができる場合がどうも多いようである。
    • 頭の悪い人には他人の仕事がたいていみんな立派に見えると同時に、又えらい人の仕事でも自分に出来そうな気がするので、おのずから自分の向上心を刺激されるということもあるのである。
  • 宇野千代1897
    • 病気の話をするのはやめにしましょう。
    • 祖母は百歳になっても、まだ、先のプランがいっぱいあった。それが祖母の命を支えた。
  • 進藤一馬1992:「ムッソリーニは非常にきさくで体格のいい親しみのあるあじさん、ヒトラーは物静かで知性的な態度であった。
  • 菅原文太2014: