大学院の修士論文最終試験

「名言との対話」2月13日。植村直己

  • 「私は精神的に弱いので、逆にそれを人にさらけ出して、どうしてもやらざるを得ない状況に自分を追い込んでゆくのである」
    • 日本エベレスト登頂隊第一次アタック隊委員(29歳)、グリーンランド3000キロの単独犬ゾリ踏破(32歳)、北極圏1万2千キロ単独犬ゾリ旅達成(35歳)、北極点単独犬ゾリ行到達(37歳)、グリーンランド縦断単独犬ゾリ行達成(37歳)、そして世界五大陸最高峰登頂(エベレスト・モンブラン・キリマンジェロ・アコンカグア・マッキンリー)を世界最初に達成するなど植村直己の冒険人生は人々の記憶に深く残っている。2月12日に43歳の誕生日に世界初のマッキンリー冬期単独登頂を果たし、その翌日消息を絶った。
    • 植村は意外に小柄である。162センチ、66キロ。ドングリと渾名されたようにずんぐりした体型で、19歳のときの明治大学農学部(山岳部)の写真をみるとやさしい顔立ちの普通の青年だ。
    • 植村の印象に残る言葉を挙げておきたい。
      • 私の行為を自然への挑戦と言う人もいるが、私は調和する努力をしているのだと思っている。
      • 命をかけるからにはやはりやりがいのある、言葉を換えれば人のまだやっていない、二番せんじでないことをやり続けたい
      • 敢えて動機を探ってみると、意識して行動するというより、やっているうちにこういうふうになってしまったというほうが現実です。
    • 2000年の朝日新聞の「この1000年「日本の大冒険・探検家」読者人気投票」という企画では、10位・川口えん海、9位:猿岩石、8位:白瀬のぶ、7位:間宮林蔵、6位:ジョン万次郎、5位:堀江謙一、4位:最上徳内、3位:毛利衛、2位;伊能忠敬、そして1位は梅村直己だった。
    • 冒険心の塊のようなこの植村にして、怠けそうになる自分を叱咤激励して、かろうじて持ちこたえているということがわかり、この言葉には勇気をもらえる。