孔子が天寿を全うした日

「名言との対話」3月9日。孔子

  • 其の以す所を視、其の由る所を観、其の安んずる所を察すれば、人焉んぞかくさんや。
    • 論語」は孔子(西紀552-479年)が論議し答述したことばを学統の人々が編集したもので、孔子の言行録である。影響力という観点からみて、キリスト、釈迦、マホメットと並ぶ位置にある。孔子は3月9日に天寿を全うした。
    • 日本においても1700年以上にわたって読み継がれている「宇宙第一の書」である。論語は名言の宝庫であり、そこからいくつかを選ぶのはまことに難しい。
    • 高い地位に就いたときの心構えでは「政を為すに徳を以てすれば、譬えば北辰の其の所に居て、衆星の之れに共うがご如し。」を心がけよ、という。
    • そして最重要である人事をおこなうにあたって、人物をいかにみるか。孔子はこの名言を発している。行動を視よ、動機を観よ、そして行動に安んじているかを察せ。視るよりは観る、観るよりは察としだいに深く見ることで、真実を鑑定できる。その上で、乏しい人材の中から適材を選び、その人の力量にふさわしい高すぎない適所に置く。現在求められている業績を達成しつつ、仕事の中で未来に向けて人材の育成を怠らない。それが人事の要諦であろう。