NPO知的生産の技術研究会の総会を開催

17時半;新宿で知研の八木会長、福島事務局長と打ち合わせ。
18時半;NPO法人知的生産の技術研究会の総会を開催。46年目。2020年に50周年となる。
19時;懇親会。岡山、東海からも参加。皆さんの近況を聞く。楽しい会となった。

「名言との対話」3月24日。井伊直弼

  • 「重罪は甘んじて我等一人に受候決意」
    • 井伊直弼は幕末維新の反革命の親玉として歴史に名前をとどめている。雪の降る日、その井伊大老江戸城外の桜田門外で水戸浪士によって暗殺されたのが、1860年3月24日である。44歳であった。私の過去のブログで、井伊直弼について触れたものを並べてみることにする。
    • 徳川幕府軍のフランス式改良とその指導にあたるフランスからの指導教官尾招聘。そして横須賀造船所の建設という大事業の完成者、小栗上野介を登用したのが井伊直弼である。
    • 映画「石榴坂の仇討」の原作「五郎治御始末」(浅田次郎)には、桜田門外の変で敬愛する主君・井伊直弼が襲われ、仇をうつことを課される主人公と、大老を暗殺し生き残り身を隠している水戸浪士の出会いと対決が描かれている。上司の仇討ちの理屈から、講義の声も聞き届けよという主君の思想に転換する理論が見事である。
    • 尾形乾山の美術展では、陶工・乾山の流れは、抱一、井伊直弼、宮本憲吉、バーナード・リーチへと続いていることを知った。直弼は和歌、禅、兵学、居合い術などもたしなむ芸術家としても名があった。
    • 井伊直弼は「一期一会」という言葉を初めて使ったという説もある。1963年のNHKの大河ドラマの第一作「花の生涯」の主人公として尾上松緑の映像が記憶にある。
    • 安政の大獄を断行した非情の大老井伊直弼は、明治維新の成立というその後の歴史の展開の中で、悪役として描かれるが、家来たちからの信望、抜擢人事にみえる慧眼、芸術に対する深い理解、そして冒頭の言葉にあるように、一人で罪をかぶる決意など尋常な人物ではない。