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「叡智の断片」(池澤夏樹)

 池澤夏樹「叡智の断片」(集英社文庫)を読了。

 

叡智の断片 (集英社文庫)

叡智の断片 (集英社文庫)

 

 著者の池澤夏樹は3年間ほど「引用句」にはまっている。自分が思いつけないような気の利いた言葉を蒐集する愉しみである。英語圏にはユーモラスな素材が多いという。

 

「良い戦争というものはないし、悪い平和というものもない」(ベンジャミン・フランクリン

「成功は生活を楽にしてくれる。でも、生きることを楽にしてはくれない」(ブルース・スプリングスティーン

「失敗したとは思わない。うまくいかないやり方をもう一つ見つけたのだと思う」(アンディ・エルソン)

「こんなに長生きするとわかっていたら、もっと身体に気をつけたのに」(ユービー・ブレイク)

「民主主義というのは教育のない連中がやる政治。貴族制とは悪い教育を受けた連中がやる政治」(チェスタトン

「歴史とは歴史事象の記述。その大半は虚偽ないし取るに足りぬことであり、書き手の多くは統治者すなわち悪党であるか、軍人すなわち馬鹿である」(アンブローズ・ビアス

「人生には二つの法則がある。一方は一般的に通用し、他方は特定の個人にのみ適用される。誰もが、努力をすれば最終的には求められるものを得られる、というのが一般的な方の法則。そして、たいていの人はこの法則の例外にあたる、というのが二番目の法則」(サミュエル・バトラー)

「景気後退ではあなたの知り合いが失業する。不況ではあなたが失業する」(トルーマン大統領)

 

「副学長日誌・志塾の風170207」

研究室

  • 自動車メーカーの講演資料作成

 ラウンジ

  • 杉田先生:打ち合わせ
  • 公平係長
  • 水嶋課長:議事録

 

「名言との対話」2月7日。高崎達之助「競争者が多くいることはいいことだ。自分がどんなに勉強しているか本当に批評してくれるのは、競争者以外にはない。」

高碕 達之助(たかさき たつのすけ、1885年2月7日 - 1964年2月24日)は、日本政治家実業家満州重工業開発株式会社総裁電源開発初代総裁、通商産業大臣、初代経済企画庁長官などを歴任した。

1955年のアジア・アフリカ会議バンドン会議)には鳩山首相の代理で日本政府代表として出席し、ネルーナセル周恩来などと親交を深めた。1956年には日比賠償協定の首席全権として日比国交正常化の実現にあたった。1958年には第2次岸内閣通商産業大臣に就任し、全ての会社の重役を辞任。同年、日ソ漁業交渉の政府代表となり、北方領土付近の漁の安全操業のために尽力した。1962年中華人民共和国を訪問。廖承志との間で日中総合貿易(LT貿易)に関する覚え書きに調印した。死去に際して、親交の深かった周恩来は「このような人物は二度と現れまい」と哀悼の言葉を述べた。経済人として大成した高崎は、政治の世界でも戦後のアジアを中心とした外交でも重要な役割を果たしている。

「事業の目的は第一に人類の将来を幸福ならしめるものでなければならぬ。第二に事業というものは営利を目的とすべきではない。自分が働いて奉仕の精神を発揮するということが、モダン・マーチャント・スピリットだ」

通常の会話では競争相手のことをライバルというが、本来の意味は同等もしくはそれ以上の実力を持つ競争相手の事だ。日本語では好敵手という意味合いである。実力が明らかに上の人はさらに上の人物をライバル視する。この言葉は少し下の人が少し上の人を意識する言葉のようだ。さて、日中のLT貿易で名前が残っている高崎達之助の冒頭の言葉は、競争者を歓迎する言葉だ。確かに自分の実力を本当に知ってくれる同じ分野でしのぎを削る競争者である。