リレー講座:宮田律「トランプ政権の対テロ戦争と日本」。「偉人の命日366名言集」(久恒啓一)の見本が届く。

久恒啓一「偉人の命日366名言集」(日本地域社会研究所)の見本が届いた。発売は7月7日。478ページ。3241円。編集がよく、いい本になった。

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「副学長日誌・志塾の風」170608

・杉本係長:教育説明会資料

・山本さん:トレンドウオッチャーのスケジュール

・趙先生

・入試課で「偉人の命日366名言集」をピックアップ

・杉田先生

・松本先生:大いなる多摩学会

・高橋さん:沖縄での講演会。大舘での講演会。

 

リレー講座:宮田律「トランプ政権の対テロ戦争と日本」

・アメリカのイスラエル政策:緊密な同盟国。ホロコーストへの同情・正義の弱者への同情という道徳的・イデオロギー的要因。親米・過激主義への防波堤という政治的・戦略的要因。アメリカのユダヤ系市民とイスラエルとの結びつきという要因。強力な圧力団体AIPACなどユダヤロビーの巨大な影響力という要因。

・トランプ政権は特にイスラエルを支援する:716万人(全米の3%)のユダヤ人はマスコミ、ハリウッドなどで力がある。

・世界はどのような時代になっているのか:ロシア・アメリカ・EU・ISなど、トランプのデマゴーグに引きつけられている。

トランプ大統領イスラムに対するヘイトを繰り返し当選。ムスリムスケープゴートにし恐怖心を利用(ヒトラー)。狂犬と呼ばれるマティス国防長官。

パレスティナ和平の進展:親イスラエル政権のトランプは真逆の発言を繰り返している。

・ペンス副大統領が大統領になれば、、。

・日本のなすべき役割:今まで好かれてきたイメージを磨き上げることが大事だ。テロの動機を与えないこと。日本は強い国ではなく「賢い国」になれ(なだいなだ)。中村哲医師「仕事をしていれば戦争は考えない。仕事がないから戦争に行く」。中小企業育成で世界の平和を後押しせよ。アラブの失業率20%、生産性が低い。女性の教育率を向上させ社会進出させ出生率を低下させる。子だくさんで食が追いつかない。

・日本にできること:イスラム文明への敬意を持つ。中世ヨーロッパの発展に多大なく貢献をした。ラテン語翻訳、ゼロの発見、十字軍による知識共有、三角法、ユークリッド幾何学、振り子の法則、錬金術、アルカリ・アルコール、、。イスラムの価値観は、協力・扶助・献身。日本人はイスラム世界に尽くしてくれた十思ってもらおう。うらまれないようにやるべきだ。日本はアメリカと一体にならないようにすべきだ。トランプはいつまで保つか?国連平和維持活動(PKO)のシリアゴラン高原での兵力引き離し等に活路をみいだせ。

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 「名言との対話」6月8日。岩田専太郎「「一日5人。3万数千人の女がいつのまにかできる」

岩田 専太郎(いわた せんたろう、旧字体專太郞1901年6月8日 - 1974年2月19日)は、日本の画家、美術考証家。連載小説の挿絵を多く手がけ、数多くの雑誌・書籍の表紙で美人画を発表した。昭和の挿絵の第一人者として知られる。

ある日、文京区千駄木の住宅街にある「金土日館・岩田専太郎コレクション」を捜し当てて常設展を堪能した。
1901年の浅草生まれだから20世紀の初年生まれである。昭和天皇とディズニーと同い年だ。戦争で無一文になった専太郎は、俳優の長谷川一夫の居候になり、3年間を過ごす。1920年19歳で挿絵画家としてデビュー。以来、73歳で死去するまで、半世紀にわたって雑誌や新聞を舞台に活躍。25歳、吉川英治の「鳴門秘帖」(大阪毎日新聞)の挿絵で一流挿絵画家の地位をえる。時代小説、探偵小説などあらゆるジャンルの挿絵を、時代に即した新鮮な感覚で描いた。この間、ずっと挿絵画家としてトップの地位を保った人生だった。
岩田専太郎が生涯に描いた挿絵は6万枚。親友の小説家・川口松太郎は「挿絵を描くために生まれてきたような男」と評している。浮世絵の伝統を基礎に、時代の流行を敏感にとらえ、画風を変化させていった。大胆な遠近法、装飾的な画面構成、映画のアングルやクローズアップの手法、新しい印刷技術ん織先取りなどを採用した「専太郎調」といわれる独自のスタイルを確立した。岩田によれば、義太夫太夫は小説家、三味線は挿絵画家という関係という見立てがある。

新聞、雑誌、ポスター、レコードジャケットなど夥しい作品がある。大仏次郎赤穂浪士」。小島政二郎「花咲く樹」。火野葦平「青春発掘」。冨田常雄「処女峰」。船橋聖一「夜のリボン」。小島政二郎「甘肌」。司馬遼太郎竜馬がゆく」。司馬遼太郎「世に棲む日々」。吉行淳之介「裸の匂い」。松本清張西海道談奇」。山岡荘八徳川家康」。映画ポスター「木枯し紋次郎」。レコードジャケット「森進一・無情の夢」。日吉ミミ「失恋」、、。
「挿絵画家には椅子が用意されていない。現役であることが位置であり、第一線から下ると、座る椅子は取り上げられてしまう」から、その覚悟で精進を続けた。「きのうは過ぎ去ってもうない。あすはまだ来ない。今日があるだけ」、そして「絵はかくもんじゃない。生まれるものだ。どんな子が生まれるか」という岩田は「専太郎美人」という言葉があるほど、生涯にわたって美人女性を描き続けた。「一日5枚で3万数千枚」、ということは、20年間の日々が必要になる。そして生涯で描いた挿絵は6万枚に達した。この計算でいくと実に33年の歳月である。継続の凄みを感じる人生だ。