わたしの「書斎」(スタディ・ライブラリー・den)--過去と現在と未来

連休中に書斎の片付けと整理が10年ぶりに終了した。抜本的にやったのは引っ越して初めてだ。denは洞穴、ライブラリーは図書室、スタディは勉強の場所。

・右は私の著作・日記の棚が主体。

・左はプロジェクトのボックスが中心。授業、出版企画、、、。

・手前のテーブルの上は、今から読んで使う本の積ん読

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白洲正子の本10冊を読破が終了。

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週刊誌の 10年後のAI社会特集。10年後ならイメージしやすい。

・汎用AI誕生の2030年以降は、人間の仕事として残るのは2割。

・医師・歯科医は給料は4分の1。薬剤師、獣医師も大半が不必要。

・金融業界は仕事消滅。生保営業・FP(給料半額)。損保も同様。

・税理士・会計士・司法書士社会保険労務士などの士業はAIに奪われる。

・SE・プログラマーも厳しい。

・給料ダウン:大工・建築現場監督・不動産営業。指圧師、薬剤師、看護師、鍼灸師自動車整備士保健師理学療法士作業療法士言語療法士、美容師、理容師、、、。(師業と士業はほぼ全滅だ。.専門知識の価値が下がる。)

・給料アップ:医療・介護・福祉・旅行・農業:縫製工、病院の調理員、病院の栄養士、介護職員。保育士、ホームヘルパー、キャディ、事務職、集配ドライバー、タクシー運転手、、、。(高齢社会。サービス。調整。、、。ホスピタリティが必要な仕事の価値が上がる)

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 「名言との対話(平成命日編)」5月6日。松下圭一「「歴史の変化のなかに現実の構造変化をみ、また現実の構造変化を推し進めて歴史の変化をつくりだす」

 松下 圭一(まつした けいいち、1929年8月19日 - 2015年5月6日)は、日本政治学者。

マルクス主義全盛の時代潮流において大衆社会論を引っさげて論壇に登場し、地方自治のイデオローグとして活躍した。「新しい時代は新しい言葉を必要とする」との考えから、松下の造語は「自治体改革」「政策法務」「情報公開」「市民参加」「シビル・ミニマム」、、など多くかつキレがいい。そしてその多くは今では普通に使われている。シビル・ミニマム(生活権)は私の大学生時代に話題になって、一時「都市問題研究会」(都市研)をつくろうとしたことを思い出した。もしつくって活動していたら、その後の私の歩みも変わっていたかもしれない。

日本政治学会会長、日本公共政策学会初代会長をつとめたこの学究による現代批判は聞くに値する。

・市民保護に不可欠の原発についての地域防災計画などの策定にも充分に対応できていない。基幹道路が一本しか亡い原発すらある。自治体は無責任、国は見識なし。

・2世、3世がふえて幼稚化しがちな政治家、官僚、経営者、同調する学者、記者といった「政官業学+マスコミ」には、市民良識で対抗させたい。

・未来に向けての予測・企画という、マクロの問題解決能力の欠如もいちじるしい。

絶筆となった85歳の自身の手になる『私の仕事』が、簡潔で明快に生涯の軌跡を記している。小学生時代の町内会費集め、旧制高校時代の市民文庫通い、大学での学生新聞編編集長、丸山眞男ゼミでの活動などから始まる生涯の歩みは亡くなるまで同じ道であった。

松下圭一の方法は「歴史の変化のなかに現実の構造変化をみ、また現実の構造変化を推し進めて歴史の変化をつくりだす」であり、市民起点の自治体改革から始まる市民型構造改革」が立ち位置である。そのためには、価値合意を求めるための「構想力」の訓練が必要であるとする。思想-構想-現場-改革-思想という思考循環は、「現場」を熟知した理論形成であり、深い説得力と広い影響力があり、自治体職員など実務家にもファンが多かった。その松下は、最晩年には日本沈没を予感し、市民社会構築への課題を提起して逝った。現今の社会を眺めると、その課題は的確であると改めて感じ、身が引き締まる思いがする。

 

松下圭一*私の仕事-著述目録