来年度の多摩大総研の活動打ち合わせ。二人のナイチンゲール。看護の母と、自己啓発のパイオニア。

午前:4月の講演準備。

午後:多摩大学総合研究所。松本、長島両氏と来年度の活動打ち合わせ。

活性化した活動になりそうだ。

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品川での大学院運営委員会に出席。

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品川との往復で、ナイチンゲールの伝記『ナイチンゲール』(小玉香津子

清水書院)を読了。本日亡くなったと思っていたら、アメリカの自己啓発作家のアール・ナイチンゲールと勘違いしていた。アールは、「仕事に行く前にある分野の本を1時間読んで、それを5年続ければその分野の第一人者になるだろう。7年続ければ、その分野の世界レベルに到達できる」などの名言を残した人だ。

さて、クリミヤ戦争で有名になった「看護の母」のナイチンゲール

「書き魔」「観察が細かい」「数学と統計」「訓練と修練」「管理手腕と看護婦としての実力」「知識。方策。資金」「看護覚え書き13章」「私は忘れない」「150冊の著作」「病人の苦しみのほとんどは病気そのものが原因ではなく、清潔さ、食事、安心などが原因。その苦痛を取り除くのが看護」「日本では1885年に今日の東京慈恵医大病院に聖トマス病院留学から帰った医師・高木兼寛によってナイチンゲールシステムの看護婦教育所発足」「女性よ、自立しなさい。自分の足で立ちなさい。それには職業を持つことです。、、その職業には看護を選びなさい」「1889年、英国滞在中の津田梅子は78歳のナイチンゲールを訪問」「1820年生まれ1910年没、90歳。ヴィクトリア女王は1819年生まれ1901年没」。 

ナイチンゲール (CenturyBooks―人と思想)

ナイチンゲール (CenturyBooks―人と思想)

 

 急遽、画家のシャガールを書くことにした。

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 「名言との対話」3月28日。マルク・シャガール「色は、近い色同士が友人で、反対の色同士が恋人」

 マルク・シャガールMarc Chagall, イディッシュ語: מאַרק שאַגאַל, 1887年7月7日 - 1985年3月28日)は、20世紀ロシア(現ベラルーシ)出身のフランス画家

ロシア系ユダヤ人の土着文化と前衛芸術を融合した画家。エコール・ド・パリ(パリに定住した外国人芸術家集団。ユダヤ人が多い。藤田嗣治もその一人)の中心人物。戦後はタペストリー(室内装飾の織物)、天井画、舞台デザインなど多彩な活動を展開した。
ロシア出身のユダヤ系だったため、ナチス政権の台頭で「退廃芸術家」として迫害を受け、アメリカに亡命。世界有数のユダヤ人芸術家だった。
戦後はフランス共和国アンドレ・マルロー文化大臣の尽力で大きな仕事をしている。パリのオペラ座の天井画を描いた。1973年、86歳の誕生日にはニース市に「マルク・シャガール聖書のメッセージ国立美術館」(現国立マルク・シャガール美術館)が開館しているのにもマルローの尽力があった。
以下、シャガール語録から。
  • 心を込めて創り出した時は、たいてい何でもうまく行く。頭を捻ってひねって作り出しても、おおよそ無駄である
  • 自分自身を完全に打ち込ませなければならない。仮に99パーセントしかのめりこめないのであれば、情熱が足りないか、才能が足りないかのいずれかだ。
  • 人生には単一の色がある。芸術のパレットと同じ様に、その色は人生と芸術の意味を与えてくれる。それは愛という色だ。愛を取り巻くものとしか私はかかわりを持たない。

「色は、近い色同士が友人で、反対の色同士が恋人」は、最初の妻・ベラをよく描き「愛の画家」とも呼ばれた、シャガールらしい説明だ。反対の色とは補色のことである。色相関によれば、黄色と青紫、黄緑と紫、緑と赤紫、赤と青緑、水色と朱色、などが補色の関係にある。ゴッホの「夜のカフェテラス」や、フェルメールの「牛乳を注ぐ女」は、黄色と青紫という補色を意識して使っているようにみえる。両者は互いの色を最も目立たせる、お互いを引き立てあう色の組み合わせだ。ただ、近い色同士では安らぎがあるのに対し、補色関係はストレスがたまりやすい組み合わせでもある。シャガールは98歳という長寿の人だった。