新著『リーダー・管理職のための 心を成長させる 名経営者の言葉』の見本が届く。

 

4月20日発刊の新著『リーダー・管理職のための 心を成長させる 名経営者の言葉』(日本実業出版社)の見本が届いた。手に取りやすい版型、1200円。10日頃から書店に並ぶ。

https://www.amazon.co.jp//dp/4534056834/ref=sr_1_fkmrnull_1?__mk_ja_JP=

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早速、日本実業出版社のHPのコラムに掲載されている。

「戦後の日本を作り上げきた経営者たちが、挫折と再生、実験と実践を繰り返しながら発した言葉は、必ずやビジネスリーダーの心の糧になります」──久恒啓一(『リーダー・管理職のための 心を成長させる名経営者の言葉』著者)この4月に新年度を迎え、「心機一転、新しい目標に向かってがんばろう」と張り切るビジネスパーソンの皆さんも多いことでしょう。ここではそんな皆さんに向けて、「日本のカリスマ経営者による名言7選」をお送りします。これらの名言は、多摩大学特任教授で100冊以上の著書を持つ、久恒啓一さんの近著『リーダー・管理職のための 心を成長させる名経営者の言葉』に収められている83人のカリスマ経営者による名言から選んだものです。同書から、久恒さんによる人物解説とともに転載します。

https://www.njg.co.jp/?p=30227&preview=1&_ppp=0f34866321&fbclid=IwAR2JAeFEgUicosrsfedNI7LdIgUUw6hD0SB6BNsZ1FH4EddwY2mAeUikDAk

以下、抜粋。

時計の針は時間を刻んでいるのではない。自分の命を刻んでいるのだ。安藤百福 (あんどう ももふく 1910.3.5 〜 2007.1.5)「小さな疑問を一生かけて解いていく。常にまず疑問を持つことから始めたい。」

成功は窮苦の間に芽生えており、失敗は得意満面の間に宿る。越後正一 えちご まさかず 1901.4.26 〜 1991.4.2)「伊藤忠商事は2017年度、純利益3522億円の最高益をたたき出した。越後正一の「失敗は得意満面の間に宿る」という戒めに改めて心すべき時代になったのだろう。」

みんなが賛成するのは危険だ。それは新しくない。みんなが反対するから新しいのだ。清水達夫 (しみず たつお 1913.10.22 〜 1992.12.28)「驚きの提供、ワクワク感、常識破り、企画の切れ味、時代の波がしらの投影……。まさに雑誌は新しさが勝負であり、企画編集には革新的な若い感性が不可欠だ。その精神を「みんなが反対するから新しいのだ」と名編集者は喝破したのだ。」

流れに逆らっちゃいかん。しかし流れに流されてもいかん。弘世現(ひろせ げん 1904.5.21 〜 1996.1.10)「流れに逆らわず、流れに流されず、という弘世現の言葉には、経営者としての叡智が感じられる。」

情報化社会にあっては独創力こそ人間としての存在理由になる。賀来龍三郎(かく りゅうざぶろう 1926.5.19 〜 2001.6.23)「最近話題になっている、AI時代に人間は何をするのかという問いと迷いへの明確な解答だ。」

毎日毎日、嫌なことばかりだけれども、これは砥石で研がれているようなもんだな。新井正明 (あらい まさあき 1912.12.1 〜 2003.11.27)「古典には倫理観、文芸、歴史など、人間の生き方に関するすべてが入っているからだろうが、そういうものが本人と混然一体となっている。新井正明という人間そのものが、先哲と恩師という硬質の材料で練りあがっているという印象だ。」

自ら機会を創り出し、機会によって自らを変えよ。江副浩正 (えぞえ ひろまさ 1936.6.12 〜 2013.2.8)「江副浩正のこの貢献は忘れてはならない。自分の最大の教育者は自分自身なのだ。」

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  • 午前、ブログ。「名言との対話」はアニメの高畑勲。新著『心を成長させる 名経営者の言葉』の見本が」10冊到着。一冊の本となった内容を改めて熟読。

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「名言との対話」4月6日。川内康範「ものを書くということは、田植えと同じことだと思う。田畑に稲を一本ずつ植えて、太陽の恵みと自然の調和によって、食べ物を作ってゆく。その営みと同じだね」

川内康範(1920年2月26日ーー2008年4月6日)とはどういう人物か。アマゾンの『生涯助っ人』 の商品説明には、「日本最後の無頼、疾風の人生絵巻!永遠のヒーロー『月光仮面』を生み、愛と別離の運命を描いた『誰よりも君を愛す』で日本レコード大賞をとり、『花と蝶』『君こそわが命』『おふくろさん』など大ヒットをとばした男、川内康範。歴代宰相の懐刀として、政界水面下で躍動!「生涯助ッ人」を信条に、危険をかえりみず、あらゆる権威に立ち向かう。「巷の雑犬」、「文化やくざ」と自から称する男、七十七年の無頼人生は、さながら火を吹く事件簿だ 」との記述がある。

「憎むな 殺すな 赦しましょう」。これは『月光仮面』を執筆する上での基本態度だった。月光の慈悲は、光を投げかけ、汚れを照らす。正義というものは説くものではなく、だまって示すものだ。「正義の味方」月光仮面は子ども時代に熱狂したテレビ番組だった。

作詞家としては350曲しか書いていないが、ヒット曲の多さに驚かされる。『骨まで愛して』(松尾和子)『東京流れ者』(小林旭)『愛は不死鳥』(布施明)『熱祈(いのり)』(美空ひばり)『君こそわが命』(水原弘)『恍惚のブルース』『伊勢佐木町ブルース』(青江三奈「おふくろさん」「花と蝶」(森進一)、、、。書いた小説が、映画になり、テレビになり、歌になっていった。歌はその国の状態を表す鑑だと考えていた。「演歌は人の志を運ぶ船である」、そして「何百、何千枚と書いた小説が忘れられて、歌だけが残っている」。小椋佳のコンサートを仙台で楽しんだとき、歌の持つ力の恐ろしさを感じたことがある。そして短い短歌や俳句だけが永い命を保っているのだ。

小学校を出ただけのまったくの独学で世に立った独学の人だ。「巷の雑犬」「文化やくざ」と自ら語っている。川内を知る人々の言葉も凄みがある。「颱風の目となる宿命を負った」「国士」「風雲児」「人間火山」、、、。

原爆投下は永久にアメリカも恥部としてぬぐい去ることはできない」という川内は、8年かけては310万人が犠牲となった太平洋戦争の骨収集を行っている。マレーシア、クアラルンプール、スマトラ、フィリピン、インドネシアベトナムラオスカンボジア。集めた遺骨を千鳥ヶ淵戦没者墓苑に納めている。

また歴代宰相の政策顧問でもあった。佐藤栄作福田赳夫田中角栄鈴木善幸竹下登宮沢喜一、、、、。沖縄返還の時には、沖縄は自活できなければ日本に復帰してもみじめになるだけだとし、沖縄独立論をぶっている。空と海の資源を大切にした「ギャンブル立国論」を提示している。そして「今の日本に友邦と呼べる国はありますか」と答えに窮する問いを発している。日本には近隣の友達はいない。

「物書きは政治家と違ってうそを糊塗できない」という川内康範は、1996年の時点で遺書とも言うべき文章を書いている。「不戦、非戦を国是とした国家であるという旗幟を鮮明に顕し、その立場から発言や尽力を最後の最後まで貫け。戦争放棄である。『おれたちはいったい誰のために、なんのために死んだのだ?』という遺骨の訴えに答えなければならない」。故郷函館市松風町のグリーンプラザには「憎むな、殺すな、赦しましょう」と台座に刻まれ、拳銃を持った月光仮面の像がひっそりと建っている。

一本一本苗を植えるようにものを書く。やがて自然の恵みを得て実を結び、人々の食物になっていく。川内康範の無頼、疾風の人生絵巻は圧巻だ。

生涯助ッ人 回想録

生涯助ッ人 回想録