次の著書の表紙デザインが決まる。最新著『名経営者の言葉』の書評を発見。

「名言366」の「命日編」、「誕生日編」に続く第3弾の「平成編」のタイトルと表紙デザインを決まった。6月の下旬に発刊予定。

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『心を成長させる名経営者の言葉』(日本実業出版社)の書評。

https://jhclub.jmam.co.jp/series/01/040.html

菊池健司氏イチオシ今週の「読まねば損」40回。「名経営者の珠玉の言葉を学ぶ」。

せっかくなので、今回は新刊の名言集をご紹介しよう。多摩大学特任教授であり、同校の総合研究所所長を務める久恒啓一氏による名経営者の言葉が学べる注目の書籍である。各分野で名を馳せた名経営者の珠玉の言葉が83個紹介されており、それぞれの言葉にまつわるエピソードが紹介されている。言葉は没年順に紹介されている。著者の言葉を借りれば、多くの人は晩年に向かっていい仕事をする傾向があるので、生年よりも没年が大切、ということになる。

本書は全5章で構成されている。1.仕事をやり抜く、2.人をふるい立たせる、3.新たな視点を開く、4.リーダーとして心得る、5.ビジネスを拓く。
なるほど、まさに心に刺さる言葉のオンパレードで、リーダーや管理職層が自身の思いを共有できる座右の銘がズラリと並んでいる。読んでいただくとわかるが、一気に引き込まれていく感覚に陥る。ただ、一気に読もうというよりも、どちらかと言えば言葉をかみしめながら読みたい、そんな1冊である。

 考え、悩み抜くきっかけに

本書は、以下のような項目を意識しながら読み進めた。
1. 珠玉の言葉の中から、自身でもずっと大切にしていきたい言葉を探す
2. 自伝を改めて読みたい名経営者を探す
3. 「意外」なフレーズを手に入れる
4. 我々が失いかけているスピリッツについて、再び学ぶ、考える

例えば本書では、龍角散の社長であった藤井康男氏の「問題を絶えず追及する人間にとって、オフ・ビジネスの時にひらめきを見いだす例が多い」という言葉が紹介されている。「問題解決のひらめきは、仕事から離れた場面で手に入れることがよくある。それは遊びに熱中している時や異分野の人とつきあっている時だ…」
「問題解決」というビジネススキルを高次元で手に入れるためには、やはりオフの充実が重要となる。うまく休みの時間を使って、没頭できる趣味や仕事以外の何かに熱中するということが、AI時代を迎えるにあたっても大切なことである。
新たな時代には、「原点回帰」という考えも大切である。名言集が、「考え抜く」「悩み抜く」ためのきっかけとなれば素晴らしい。
人材育成を司る企業の人事担当者はもちろん、新任リーダー、管理職の方々に特におすすめしたい1冊である。きっと心が震える「名言」が見つかるはずだ。

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午前:大学。スケジュールと編集。

午後:出版社。池淵さんとスケジューリング。編集者たちと懇談。 

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 「名言との対話」5月20日由利徹「チンチロリンのカックン」「オシャマンベ」

由利 徹(ゆり とおる、1921年5月13日 - 1999年5月20日)は、日本の喜劇俳優

1942年芸能界に入る。1947年新宿・ムーラン・ルージュに参加する。解散後は浅草・花月劇場、新宿セントラルなどに出演し、1956年には八波むと志南利明の三人で「脱線トリオ」を結成、日本テレビ「お昼の演芸に出演して爆発的な人気を得た。由利の「カックン」は流行った。1962年にトリオを解散、以後は独得のズーズー弁と「オシャ、マンベ」のキャッチフレーズ、身をくねらす芸で活躍する。人柄もよく芸人仲間から慕われ、日本喜劇人協会会長に就任している。舞台では「雲の上団五郎一座」「花盛り江戸っ子気質」、映画では「イタズ」「大いなる助走」、そして久世光彦演出プロデュースのテレビ人気番組「寺内貫太郎一家」「時間ですよたびたび」などにも出演しするなど幅広い芸風だった。

芸名を「ムリトウル」(「無理通る」)にしようとしたが「この名前では大物になった時に困るだろう」として、一字変えて「由利徹」とした。

由利徹のギャグ「チンチロリンのカックン」は「がっくり」より軽い失望を表すのだが、レコード「カックン・ルンバ」や映画「カックン超特急」まで作られ、流行語になった。また、「オシャ」で下半身に力を入れ、「マンベ」で股を開くギャグも流行し、長万部は一躍有名になった。亡くなった際には長万部町から弔電が届いたという。

脱線トリオの相棒だった八波むと志という芸名は、九九の「8×8(はっぱ)=64(6=“む”と4=“し”)」から来ている。南利明は1969年のオリエンタルの「スナックカレー」のCM中での名古屋弁のフレーズ「ハヤシもあるでョ〜」が流行った人だ。

喜劇人の流行語ギャグを拾てみよう。以下、私が記憶にあるもの。

牧伸二「あ~あんやんなっちゃった、あ~んあ驚いた」。岡八郎「えげついな~」。明石家さんま「意味ないじゃん」。植木等「およびでない?およびでない?こりゃまた失礼いたしました!」。ビートたけし「赤信号みんなで渡ればこわくない」。伴淳三郎「アジャパー」。藤田まこと「あたり前田のクラッカー」。ハナ肇「アッと驚くタメゴロー!はっはっはっ、何?」

短い言葉や仕草で滑稽感をだすのがギャグだが、活字ででみただけでは面白くもなんともないが、公演や番組の中で聞くと皆が笑う。タイミング、即興性、顏、身振りなどの全体が受けるのだ。

由利徹はこの二つのギャグで記憶に残った。ギャグに限らず、俳句も短歌も短い言葉であり、それらは長い生命力をもっている。名言もそうだ。