NHKの日:NHK「声でつづる昭和人物史」の「古今亭しん生」編2話。NHK川口幹夫会長。

ヨガ:1時間。

ジム:ウオーキング時速6キロで1時間。

NHKラジオアーカイブスの「声でつづる昭和人物史」の古今亭しん生の2話を聴きながらウオーキング。しん生は、57歳あたりから売れ始めた。この人も「遅咲き」だ。この番組は昭和を生きた人物の肉声が聴けること、解説の保坂正康の誠実な語りも魅力で、聞き逃し配信を使ってよく聴いている。

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「名言との対話」11月5日。川口幹夫「世の重役諸氏、もっと電車に乗りましょう。歩きましょう。それが健康の秘訣であり、新しい発想のもとです」

川口 幹夫(かわぐち みきお、1926年9月25日 - 2014年11月5日)は、日本テレビプロデューサーテレビディレクター日本放送協会の第16代会長。

福岡3年。テレビ局芸能部で音楽部副部長。ドラマ部長。番組制作局長。放送総局長。専務理事。N響理事長。NHK会長。1999年発刊の『会長は快調です!』を読んだ。駄洒落のタイトルだが、この人の人柄をあらわしている気もする。NHKの在籍50年の記録である。。

何ごとも「三つの」というように数字を使った枕言葉で方針を出すのが特徴だ。

ドラマ部時代には、「三つのポイント」として「新鮮、独自性、面白い」をあげている。

国会で虚偽答弁した責任を取り辞任した島桂次(川口の1年後輩)の後を受け、1991年にNHK会長に就任。 島の新しいNHK路線に反対で、それでよければ引き受けるという注文も付けている。64歳から二期6年つとめた。

荒れ果てた職場をどうやって立て直すか、行きすぎた効率化計画による弊害をどう正すか、新しいメディアの時代に向かってどう対応するか。問題は目白押しだった。

「五つの方針」:「視聴者の信頼感の回復。視聴者と常に向き合うこと。新しいものへの挑戦。職員のモラルと専門性の向上。キャッチフレーズは、調和と前進」。

 「放送の目指すもの」:「三つの「た」」。「たよりになる、ためになる、たのしめる」。

「放送をよりよくするもの」:「五つのシン」。真、新、深、親、信。

「ニュースの要諦は三つ」:真実を伝える。分かりやすく伝える。よりよく生きるための情報を伝える。

在任中は島桂次の商業化路線を否定して経営を安定軌道に乗せる。ハイビジョン実用化試験放送、テレビの国際放送を開始、「ラジオ深夜便」等の24時間放送やFM文字多重放送を推進した。NHK会長は国家的ポストであり、財界人も多数就いている。NHKの生え抜きでは、シマゲジと呼ばれた剛腕の政治部出身の島と、芸能・ドラマ出身の人柄の川口は対照的だ。

 この本には先輩、同僚、後輩の名前が随所にでてくる。木島則夫。吉田直哉和田勉。、、、。中に懐かしい名前をみつけた。河村雄次さん、「ひょっこりひょうたん島」の制作者だ。JAL広報部時代にハイクプロジェクトで何度かお会いしている。あのドンガバチョのモデルだ。川口はたたき上げの人で、皆と仲が良かったという感じがある。「番組制作は農業である」との発言、オリンピックについても「これはお金の問題ではない!」と疑問視する頑固さ、「制作者は、外部の人の力を借りて仕事をしていることを常に考えよ」、など効率一辺倒ではない、現場を大事にする匂いがある。それが大組織を救った。 組織の盛衰とトップ人事は絡み合っている。

会長は快調です!

会長は快調です!