「ザ・倶楽部」のZOOM会合。

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ザ・倶楽部のZOOM会合。サントリーニッポン放送、マスコミ(テリーさん)、ソニー、JR東、JALなどの出身者で、30年来の友人たち。1時間半。

小縣さんの話を聞きながら旧交を温める会:赤字。コロナ。通勤・通学。カテゴリ統合。Maas。、、、。唐揚げ屋、軽井沢、サーバーセキュリティ、家、不動産、TDL、自転車、SUICA、企業、、、、。

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大学:ひと仕事

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5年ほど毎朝書いている「名言との対話」は、「命日編」「誕生日編」に続き、「平成編」が2年、そして「戦後編」がもうすぐ終了する。次は「明治」生まれの人物にしようとかと考えていた。それは私にとって祖父の時代だ。そう考えると、ここ3年は昭和後期の戦後、平成、令和時代を生きている私自身と同時代の人物たちと向き合ったことになることに気がついた。

では、来年は私の父と母と同時代の人物にしたらいいのではないか。大正12年生まれの父と昭和2年生まれの母と同世代となると、来年は「大正・昭和前期編」がいいのかも知れない。そして再来年は明治19年生まれの祖父と同世代の明治生まれの人物と、自分を中心にだんだん時代を遡っていくことになる。ここ3年は「命日」に焦点をあててきたが、次は「誕生日」を基準としてみようか。

自分史、父母史、祖父母史と、期せずして明治以降の近代150年を探訪する旅と進化、深化してきたのが面白い。まだしばらく迷ってみようか。

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「名言との対話」9月24日。坂野惇子「赤ちゃんや子供にとっての愛情を真剣に考えた、なくてはならない商品を作りましょうよ!」

坂野 惇子(ばんの あつこ、1918年4月11日 - 2005年9月24日)は、日本の実業家。アパレルメーカー:ファミリア創業者。

神戸にレナウン創業者の佐々木八十八の三女として誕生。戦後まもなく幼馴染の尾上清氏(のちにレナウン理事長)から「自分の手で仕事をし、自分の力で生きていく一労働者になりなさい」とアドバイスを受け、働くことを決意する。 

1940年に坂野通夫と結婚し、長女出産時に欧米の育児法を学び、日本の家庭に広めたいという思いを抱き、ベビー子ども服業界に大きな革命をおこしていく。

33歳、1959年株式会社ファミリアを創立。「お母さんたちから愛されるような、子どもと母親にむく、家族的な意味を持った社名にしたい」とファミリアと命名した。創業の精神は「赤ちゃん、子供にとっての愛情を真剣に考え、なくてはならない商品を提供する」だった。34歳、大阪阪急百貨店にベビー子供服の直営店をオープン。39歳、東京数寄屋橋阪急に直営店をオープン。42歳、美智子妃殿下ご懐妊に際しお支度を仰せつかる。53歳、キャラクターのスヌーピーを販売。59歳、「子供のモノなら何でもそろう」子ども百貨店の銀座ファミリアをオープン。、、、、。「業者さんのような格好の良いディスプレイにする必要はありません。手作りで愛情を伝えることこそが大事なんです」は社員への口癖だった。

 創業の4人女性のチームワークが素晴らしかった。彼女らの言葉を拾ってみる。

坂野惇子(経営を担当)「販売にたずさわる者は一日一善は勿論の事、一日に幾十回となくお客様に対し、気持ちよく喜んで頂けるサービス(善行)が出来る、大変恵まれた職場にいるのだといえるわけです。私たちは買うかたの身になって、素直な優しい心で接し、商品に対しては興味をもって熱心に知ろうとする事が大切です。そして一日の勤めが終った時、いつも胸を張って「ああ、今日も一日、幾人かのお客様によろこんで頂く事ができた」という嬉しさを日々愉しむように致しましょう」

田村江つ子(図案を担当)「ファッションの仕事はそのうわべの模倣だけでは人の心をひきつけることは出来ない。正しい基本にもとづいた上で、いち早い新しい情報のキャッチ、柔軟で新鮮な感覚をもって時と、場所と、機能と、特に子どもには年齢を意識の基礎にして製作に努力している」

田村光子(洋裁を担当)「この間20年余り、どうしてここまで続いたのか考えてみるに、お互いにお互いを絶対に信用し合っていたこと自分の責任の仕事には全力を尽す。他部門に対してはその責任者が最適任であり、又最良の方法を以て全力を尽して居られると信じる。それがここ迄続いてきた大きな要素ではなかろうか」

村井ミヨ子(企画プロデュースを担当)「誠意は人を動かす」「よい商品をお客様のご要望、立場にたって気持ちよく一緒になって考えること。その誠実さが販売の基本のあり方だと思います。どんな困難な苦情でも誠意をもってあたれば解決出来ないものはないとも聞いております。また、誠意は販売に限らず、社会に生き、仕事をしてゆく上で一番大切なことではないでしょうか」。

最強のパートナーとなった夫の坂野通夫の「同じ仕事をするなら単なる手芸ではなく、女性の特長を活かし、せっかく覚えた新しい育児経験をもとに、あかちゃんや子どものための、品質が良くてかわいいものを作って売ればいいんじゃないか」、「社員は人格を 商品には品格を、そして店には風格を作る努力をせよ」というアドバイスもいい。

坂野惇子のドラマティックな生涯は、2016年のNHK朝の連続テレビ小説「べっぴんさん」となった。惇子はヒロインである。こういう創業もある。