2007-09-01から1ヶ月間の記事一覧

「澁澤龍彦 幻想文学館」(仙台文学館)

フランス文学者で、文学、芸術批評、文明論、博物誌、紀行、翻訳など膨大な足跡を残した澁澤龍彦(1928−19827)は、「悪徳の栄え」を猥褻文書として起訴されたサド裁判で世に知られるようになった。1928年生まれ(昭和3年生まれ)だから生きていれば79歳、今…

「日展100年」(宮城県美術館)

美術の世界では、日展、帝展、二科展、官展、文展など、様々の大型美術展の名前があり、その関係がわからないでずっときた。美術に関してはまったく関心はなかったし、絵も下手だったこともあって、あまり触れることはなかったのだが、最近、人物記念館の旅…

「文藝春秋10月号」−−健康と医療に関する4つの10箇条

2004年9月28日からこのブログを毎日書き始めたから本日で丸3年になる。 ブログへの書き込みは年一冊にまとめてあり、昨年と一昨年の今日は何をしていたか、何を考えていたかを読むことができる。それで気がついた。習慣が人生を創る。 - さて、「文藝春秋」…

自由の拡大----カネ・ヒマ・カラダ、そしてココロ

連載している「ビジネスデータ」10月号に書いたエッセイ。 この連載も今号で23回目。後2回で12月号で完了。 - どのような社会であれ、共通の目標となりうるのは「豊かな暮らし」ではないだろうか。個人にとってもそれを目標に据えるのに異論はでないだろ…

もう手帳の季節か!---「人生を変える手帳術」(朝日新聞)

朝日新聞の出版局から取材を受けた手帳のムック情報がアマゾンに出ていた。 10月14日発売と聞いていたが、もう出ている。 ようやく猛暑がおさまったところだが、年末商戦が中心だった手帳の分野も、すでに戦いが始まったようである。タイトルは「人生を変え…

「逝きし世の面影」(渡辺京二)など毎日少しづつ味わって読むべき読

折に触れて少しづつ読んでいる本がある。 渡辺京二「逝きし世の面影」(平凡社)がそれである。 文庫版で600頁ある大部の書物だが、200頁ほどまでに進んだ。 江戸から明治中期くらいまでの外国人からみた日本の姿を丹念に追った労作であるが、外国人の見た日…

連載「団塊坊ちゃん青春記」第25話---ライトなしの深夜のドライブ 

ある日、友人達と映画をみに出かけました。終って家に帰ろうとすると、どうしたことでしょう。ライトがつきません。友人達はライトなしでは、運転もできないし、又、他の車から追突を受ける恐れもあるので、置いて帰った方が無難であると口々にアドバイスを…

連載「団塊坊ちゃん青春記」第24話---ああガス欠!冷たいイギリス人

大学時代から20代の頃のイギリス駐在時の頃の思い出までを「青春記」として記して連載しています。 今回は、第24話。 - ガソリンメーターが故障した場合、大ていの人は修理するのでしょうが、私の場合、走行に今すぐ支障がある訳でもないので、そのまま走る…

「豆腐屋の四季」の松下竜一と中津(朝日新聞 be)

22日(土)の朝日新聞の「be」で「松下竜一と洋子--豆腐屋の四季」という表裏2ページの大きな記事が載っていた。作家・松下竜一は、1937年に生まれ、2004年に亡くなった。私の出身高校の先輩にあたるが、成績は一番だった。しかし大学進学を母の急死であきら…

放送大学の「問題解決」に関する科目への出演依頼

放送大学は受講者が10万人以上というから日本最大規模の大学ということになる。設立時の構想では100万人だったそうだから、それには遠いが今ではすっかり社会に定着している。放送大学客員教授で神奈川工科大学の沿道紘司教授が夕刻に大学にみえて来年…

東北地区大学図書館協議会総会(盛岡)

盛岡駅から直結している8階建ての立派なビル「岩手県民情報交流センター・アイーナ」で東北地区の国立・公立・私立の図書館長会議の総会が行われて参加した。 このビルには県立図書館やNPO関係の組織が入っており、今回の開催館である岩手県立大学のオフ…

山下清、シャガール

雨の湯布院。 朝食は8人全員でよもやま話をしながらとる。 その後、湯の坪横町付近を散策。民芸品、木工品、布製品、足湯、などを見ながら歩く。湯布院「夢」美術館山下清原画展をみる。私は二度目なので、順路を逆にまわってみる。放浪の画家を描いたテレ…

NPO法人知的生産の技術研究会の新・ホームページがリニュアルオー

理事長を仰せつかっているNPO法人知的生産の技術研究会(知研)の新しいホームページがオープンとなった。この夏はその準備期間だった。今度のHPのリニュアルには私自身深く関わったが、理想のHPに向けてようやくスタート地点に立ったという感慨を覚…

臼杵の石仏、宇佐神宮

臼杵の石仏(磨崖仏)。 平安後期から鎌倉初期にかけて彫像されたこの石仏群は60余体にも及ぶ。思っていたほどの大きさではないが、その昔、彩色されていた色の残りや木彫りのような肌合いの美しい仏像群を歩いた。平成7年に国宝に指定されている。 如来…

野上弥生子、吉丸一昌、(臼杵市)

別府の美術の館というテーマのホテルを出て臼杵市に車を飛ばす。野上弥生子文学記念館。 このまちの酒、味噌、醤油業を営む小手川酒造に生まれた弥生子は15歳で上京し明治女学校の卒業と同時に同郷の野上豊一郎と結婚する。この結婚が作家、野上弥生子誕生…

亡父の七周忌

昨日の夜、都内で用事があったので、羽田のエクセルホテルに宿泊。朝7時半の飛行機で福岡、そして日豊本線で中津。 亡父の七周忌の日である。 母、千葉にいる妹夫妻と横浜の弟夫妻とその長男、そして仙台の私たち夫婦と息子。そして父の弟のおじさん(数え…

今週の「週刊エコノミスト」で野田一夫先生のワイドインタビュー記事

先日宮城県の東国原知事が宮崎県の日本最高齢の111歳の方に表彰状を渡している映像を見た。この人は1895年生まれというから、19世紀、20世紀、21世紀と、実に3世紀を生きているのかと感動した。 政治家の市川房枝が1893年生まれ、俳優の大河内伝次郎と天下の…

旅行中のブログ記入

ウィルコムw03アドバンスと携帯用の折りたたみキーボードを使ってこのブログを書いている。少し慣れてきたので旅行中でも何とか書けるようになったのでひと安心だ。

出処進退の哲学と美学

参院選で自民党が歴史的な大敗を喫し安部総理が続投を表明したとき、その週のメルマガで「この政権には出処進退の哲学と美学が欠如している」と感想を書いたことがある。 今日の安部総理の退陣表明に際しても同じ感想を持った。父親の安部晋太郎外務大臣も最…

お墓からピラミッドへ---人生をテーマとしたウェブサービス

googleで自分の名前を時々ひいてみると、インターネット世界における自分の存在が見えてくる。新しいサイトが見つかると自分のうわさをしている内容を見ることができる。これも世間である。 googleでは定期的に機械的にサイトを巡回しているようで、数時間お…

与謝野晶子・鉄幹夫妻の中津訪問と「黒田武士」--郷里中津の同人誌「

郷里である大分県中津市の同人誌「邪馬台」の秋号が届いた。大正6年に与謝野晶子・鉄幹夫妻が中津を訪れていることに関するエッセイがあった。 このときに江戸時代の文人・池大雅が逗留して多くの絵や書を書いた自性寺を訪れている。そのときの写真も見つか…

今週の読書から--「目覚めよ仏教!」「寡黙なる巨人」「マンダラとは

今週読んだ4冊の本を紹介する。「目覚めよ仏教!−−ダライ・ラマとの対話」(上田紀行)世界は因果関係でできている、知識と実践の結合、愛と思いやりの 教え、社会の変革への主体的な関与、仏教の教えを科学的に説明 する努力を仏教界はすべきである、キリス…

連載「団塊坊ちゃん青春記」第24話---ロンドン車残酷事情--ああ、ガ

ガソリンメーターが故障した場合、大ていの人は修理するのでしょうが、私の場合、走行に今すぐ支障がある訳でもないので、そのまま走ることになります。第一回目のガス欠は、父と母が訪ねてきた時のドラィブの途中です。美しい街並の中をさっそうと車を走ら…

「目覚めよ仏教!--ダライ・ラマとの対話」(上田紀行)を読む

対談という形式の書物の魅力は、互いが相手の言葉に触発されて思想が発展し、深みを増すことがビビッドに見えることである。分野が重なる対談も面白いし、分野が異なる対談も興味をそそられる。対談本は話言葉で分かりやすい平易な言葉を使って述べ合うため…

偉人たちの若い頃の過ごし方

今書いている本の中で、歴史上の人物の若い頃の様子が必要になったので調べてみた。原敬、斉藤実、松本清張、徳富蘆花、森鴎外、朝倉文夫、向井千秋、岡本太郎、相田みつを、野口英世、武者小路実篤、大山康治、藤沢周平、太宰治、藤田喬平、遠藤周作、頭山…

現代の「鳥瞰図絵師」を目指そう

日本の江戸時代に鳥瞰図絵師という職業があった。風景をまるで鳥になって上空から見下ろすように描くことができる絵描きである。 この手法は屏風に描かれた絵巻物を源流としており、全国の名所をこの手法を使って描いた浮世絵は今も多くの人を魅了している。…

「知研フォーラム」297号

NPO法人知的生産の技術研究会の機関誌「知研フォーラム」297号が届いた。 297号ということはもうすぐ300号か。 全部で82ページ。人物記念館の旅:阿部次郎・安岡生篤(久恒啓一) 書評:寺島実郎「20世紀から何を学ぶか・上下」(久恒啓一) 講演録「雇用…

巡礼

「人物記念館の旅」を本格的に始めてから3年弱だが、200館を超えるところまできた。2004年は11館、2005年は70館、2006年は61館、そして2007年は現在の時点で60館となった。 グーグルで「人物記念館の旅」とひくと1240件が出…

函館三日目---川田龍吉、カール・レイモン

函館元町探訪。 亀井勝一郎生誕の地。 函館ハリスト正教会。 函館市公会堂。 四天王像。 旧イギリス領事館。 ペリー提督来航記念碑。 函館西高等学校(辻仁成、北島三郎)郊外の北斗市にある男爵資料館。 男爵いもを開発した川田龍吉の資料館。 1856年生まれ…

函館二日目---石川啄木、土方歳三、金子鷗亭

2007/09/01 大森海岸沿いにある(1886ー1912年)が和服姿で頬杖をついてもの思いにふけるブロンズ(青銅)像がある。 歌集「あこがれ」を持ち、下駄履きの袴姿である。この小公園は海岸沿い、道路沿いに長いのだが、ちょうどカモメが飛ぶルート上にあるよう…