東和町(「岩手県)の萬鉄五郎記念美術館、宮沢賢治のイギリス海岸

立ったまま入浴するという名物の「白猿の湯」(1.5mの深さ)など昨日から3度楽しんで、鉛温泉の藤三旅館を後にする。この歴史のある旅館は、田宮虎彦(1911−1988年)の小説「銀心中」(しろがねしんじゅう)の舞台となった旅館である。


今日の目的地は花巻市遠野市の間にある東和町土沢の「萬鉄五郎記念美術館」である。萬鉄五郎(1885年生まれで41歳で1927年に死去)は、東和が生んだ日本近代美術の先駆者の一人である前衛画家だ。萬の出た小学校が記念館になっている。また生家の土蔵を復元した隣の「八丁土蔵」の2階で、萬鉄五郎の作品や生涯をハイビジョン映像で楽しめる。


8月27日の日曜日は、花巻の宮沢賢治の誕生日で、25日から3日間お祭りをやっていたが、時間の関係で今回は賢治が愛した「イギリス海岸」を訪ねることにした。北上川と瀬川の出会う所にできた豊かで明媚な川岸である。賢治が愛した風景が心を和ませてくれる。「なみはあおざめ支流はそそぎ たしかにここは修羅のなぎさ」と賢治自ら作詞・作曲した歌曲「イギリス海岸の歌」にある岸辺である。賢治は学生たちを連れてよくここに来たという。

花巻市の地図を見ていると、37歳で逝った偉大な宮沢賢治の足跡を示す土地や建物などが実に多いことに気づく。


花巻や遠野には何度も足を運ばねばならないと感じる。


           (萬鉄五郎記念美術館の訪問記は別途書く予定)