「平成 若者仕事図鑑」(NHK教育テレビ)--衣装制作者の巻

付き合いのあるNHKのディレクターから、自分のつくった番組なので見て欲しいとの連絡があり、11日の19時半からその作品を観た。「シリーズ舞台の仕事1 衣装制作者」というテーマで31歳の佐藤栄里さんが主人公だった。


バレー「白鳥の湖」のダンサーたちが着る衣装を一手に引き受けている佐藤さんの半年にわたる仕事振りを取材したものである。足踏み式のミシンを使って実に細かい工夫を凝らした200着のバレー衣装が公演を控えたある日に完成する。自らダンサー志望だった佐藤さんは観客からどう見えるかという視点で仕事をする。その衣装を主役のダンサーたちが着て、その工夫を誉められる。

公演の日は衣装直しに忙しく舞台をソデから少しだけしか見れないが、この時間は衣装制作者の至福の時間だ。自分のつくった衣装でダンサーの美しさがさらに引き立つときがこの仕事のやりがいを感じるときだ。公演が終わると休むまもなくすでに入っている次の公演のための仕事にとりかかる。自ら「天職」という衣装制作者の仕事は途切れなく続いていく。


仕事への想い、小さな工夫の数々、職場の周りの人々やダンサーたちとの交流、クライマックスの公演の時の舞台を観るまなざし、などこの仕事の大変さ、面白さ、本人の心の動きなどがうまく表現されていたいい作品だと感じた。食事時だったので家族で一緒に観たが、男女、年齢にかかわらず、この作品の主人公の姿に共感して楽しんだ。

この番組のホームページでは、番組の狙いを次のように紹介している。