「記念館も競争の時代です。サービス向上で多くの人を呼び込みたい。」(横井小楠記念館)

熊本の人物記念館は入館料200円と一律であること、そしてそれぞれの館長さんがサービス精神が旺盛であることが特徴であり、気持ちがいい。

タイトルにある「記念館も競争の時代です」は横井小楠記念館の館長さんの名言である。周到に準備された系図や人物名などの掲示物を使って、まるで講談を聞いているような説明ぶりで、よくわかった。また、茶菓のサービスもあるなど実践している。文化財保護法も改正されて、保護管理から保護活用に変化しているそうだ。


横井小楠の妻の姉の子供が、徳富蘇峰徳富蘆花である。東の佐久間象山(1811−1864)と西の横井小楠(1809−1869)と呼ばれた横井小楠は、勝海舟吉田松陰橋本左内由利公正、木戸、岩倉、森有礼坂本龍馬高杉晋作など、新時代を創った人々の先生格だった。坂本龍馬より26歳、高杉より30歳年上だった。


横井は幕府や新政府への提言が容れられるなど中央で活躍したが、地元・肥後では跳ね上がりものとして危険視されていた。最後は維新の元勲たちと並んで新政府の参与に登るが、記念館が建ったのはやっと昭和57年である。

酒癖が悪かった小楠がつくった小楠堂の掟の中に「酒禁制の事」とあったのは愉快だった。

詳しくは別途書く予定。