県立大学教授のビジネスモデルを体現:天明教授最終講義

同僚の天明茂教授がこの3月で定年を迎える。その最終講義が宮城大学で行われた。

政界・産業界・行政・NPO・農業関係者・市民・大学卒業生など各界の方々が、240名ほど集まり、200人収容の教室は溢れるていて立見も出た。宮城・仙台の地に深く根を張った天明先生の足跡が見えるような人の集まり具合だった。


最終講義のテーマは「人類経済秩序の確立をめざして--「いのち」の視点で地球・社会・企業・家庭を考える」だった。

「会計は人類経済秩序の計算学である」、国家の品格、顕なる世界(借方)と幽なる世界(貸方)、国家の品格、心といのち、百姓、乳牛飼育の現状、無肥料栽培、冬期堪水不耕起田、生命農法、エコロジー牛乳、宮域林、低位平準化、市場原理の功罪、マネーの暴力性、社会的共通資本を地域で守る、NPO,地域経済圏の充実、倫理観、やるべきでないことが本来業務としてまかり通っている、責任の空洞化、社会コスト(環境コスト、労働コスト、社会生活コスト)、倫理観と志、人を活用する経営、肉食を主食とする民族は戦争が多い、失われた日本人のアイデンティティ、人間獣化作戦、共働を通して自己中心を無くす、知命立命・宿命・運命、、、、、、、、、。


専門の会計から入って、経営のあり方、そして「いのち」や環境や食についての考察などを深める講義だった。人柄のにじみ出たあたたかい講義だった。


徹底した現場主義、実践的知の重視、などが天明先生の活動の特徴だと思う。

知識は実践して初めて知恵になる、ということを教育においても、地域活動においても実践した10年だったと理解したい。

教育・研究・地域貢献の各分野での活動を総覧すると、「事業構想」をテーマとする教授の一つのモデルをこの10年で天明先生は確立されたと思う。


天明先生はこの4月からは、宮城大学名誉教授として活動を継続される予定。


夜は、大学の仲間と天明先生の5人でで泉ケ岳の「やまぼうし」で泊り込みの送別会。