2年前にできた宮城大学食産業学部のある太白キャンパスで行われた「指定研究(地域共同研究)発表会」に参加した。
今まで見学や会議などで数回このキャンパスを訪れただけだったので、今回は道を覚える目的もあって自分で車を運転して到着した。梅雨が明けて暑い陽射しの日だったが、現在3年生までの学生がいる新しいキャンパスの多目的ホールという雰囲気のいい部屋で行われた。
これは大学研究費の一定の部分を地域の自治体・企業などとの共同研究にあてるという制度でついている研究費を使った研究の18年度の発表会である。
主催は地域連携センターで、今回は事業構想学部2件、看護学部2件、食産業学部3件の、計7件の発表だった。
・地域社会の健康管理のための次世代WEB支援技術に基づくネットワークの開発
・宮城県産ローマ野菜プンタレッタのブランド化に関する研究--科学的側面から
・農資源活用による農村・農業活性化を目的とした企業・NPOの参入特区等支援制度に関する研究
・食品産業コンポスト化の新展開
・勤労者の健康生活習慣改善のための企業と行政及び大学との連携による保健指導体制の構築
・地域医療情報システムに関する研究
・宮城県気仙沼・石巻地域を中心とした地域等の産業クラスター支援による地域連携と地域振興
終了後の学長総括にあったように、地域のニーズを把握する、研究力を高める、具体的な成果を出すという地域共同研究の目的に沿った研究と実践が多かった。
今回の共同研究の提携先を以下挙げてみる。
宮城県産業保健推進センター・岩沼市民生部健康増進課、株式会社サイエンティア・大崎市民病院、宮城県産業経済部産業推進室・大河原地方振興事務所、農家、宮城県立循環器呼吸病センター・仙台医療センター・有限会社シルフィード、など。
終了後、学長、副学長、事務局長、そして参加した先生数人と明るい雰囲気の生協で食事をする。
他学部の個々の研究者の具体的な研究テーマはなかなかわからないが、この発表会で少しわかってきた。学内の共同研究は今後開発すべき領域だと改めて感じた。また今回の研究内容は大学の広報資源としても重要であると認識した。