FD全体会・共通教育部会を終えて、夜は浴衣を着て仙台七夕を楽しむ

FD全体会の第一部は東京工芸大学准教授の大島武先生。「ベスト・エデュケーター・オブ・ザ・イヤー賞」(全国大学・短大実務教育協会主催)で最優秀賞に選ばれた方だ。講演テーマは「最近の学生ニーズならびに学力低下と教育技術の改善」。私は朝食をとりながら第二部の山本真一先生と打ち合わせをしていたため、30分ほど遅れて会場に入ったのだが、驚いたことに図解の話があり、「久恒先生がいらっしゃるのでこの大学で図解の話をするのは自殺行為で、、」「ここは久恒先生にお任せして、、」など数度にわたって私の名前がでてきた。私は名前も顔も知らなかったので、終了後、名刺交換したのだが、「お顔はよく知っています」といわれた。この先生の講義はさすがに抜群にうまかった。


第二部は「最近のFDの動向と公立大学における教育改善」というテーマで広島大学の山本真一先生の講演である。朝食で1時間ほどご一緒していろいろお話をしたが、この先生と知り合ったのは知研で、互いに30代の頃だ。より良い大学づくりのための大学の個性に応じた改革改善の努力が大切で、その重要部分がFDである、いう話から始まった。様々な統計数字とグラフを用いて、大学をめぐる大状況を詳しく説明していただいた。


この20年は高等教育の大衆化の時代だった。4割は私立文系の学生。国公立は人文・社会科学の教員は少数派。日本の大学の特徴は若者中心(95%以上)。アメリカは4分の3は大人の学生。1992年に205万人いた18歳人口は年4万人ずつ減っていき、2010年から2020年に120万人で推移し、2050年には70万人になる。昨年は短大の5割、4大の4割が定員割れ。学生が大学を選ぶ時代、このことが大学改革の大原動力となる。これからの大学教育は実力(実質的な学力)養成型になる。学歴にふさわしい学力を与えるところ。法人化で取り組みに差が出てきている。メリットを存分に使った大学は伸びている。


午後は、共通教育部会。

学生を対象にとったアンケート結果の紹介のあと、5つの部会で議論と発表資料づくり。外国語部会、情報部会、導入科目部会、社会の智恵部会、リメディアル部会。私は社会の智恵部会に参加。そしてそれぞれの部会の全体発表。


学長総括。

競争の時代のキーワードは教育力。その重要な部分が共通教育。今年度取り組む改訂は大事な機会だ。4つのポイントを大事にしていただきたい。

基本からの見直し、全学の力を結集、学生の視点からの改善、専門カリキュラム改善との連動などを意識してやって欲しい。