巡礼

「人物記念館の旅」を本格的に始めてから3年弱だが、200館を超えるところまできた。2004年は11館、2005年は70館、2006年は61館、そして2007年は現在の時点で60館となった。
グーグルで「人物記念館の旅」とひくと1240件が出てくるが、その最初の方は私の記録である。情報をどんどん出していくと、その分野で自分の存在が大きくなっていくのがインターネットの面白いところだ。

さて、函館で美しいハリスト正教会や戒律の厳しいトラピスト修道院などを訪問ししているときに、「巡礼」という言葉が頭に浮かんだ。そして仙台に戻ってから巡礼に関して調べてみた。

聖地巡礼、古寺巡礼、メッカ巡礼、四国巡礼、西国巡礼、秩父巡礼、古代石碑巡礼という聞きなれたものから、球場巡礼、巨木巡礼、そして最近では小説の舞台となった聖地やアーチストを生んだ音楽の聖地、映画の舞台となった映画の聖地への巡礼なども出てきたようで、この概念の裾野は広がってきている。

「本来の意味から転じて、信仰から崇拝といった意味合いで、作家やその作品、映画、ドラマ、アニメ、ゲームの舞台となった場所、それに関するイベント・公演開催(万国博、プロ野球のキャンプ地、宝塚の公演、往年の時代劇スターの座長公演など)の場所に訪れるといった行為を、そのファンを中心に「巡礼」(あるいは「聖地巡礼」)と呼ぶことがある。場所に結びついた宗教的、擬似宗教的な営みとして興味深い。」とウィキペディアにはある。

もともとは宗教分野で使われた言葉で、重要な意味を持つ土地への聖なる旅という意味を持っていたが、最近では巡礼の対象がずぶんと広がっているようだ。

訪問した人物記念館の数が増えてくると、だんだんと多くの優れた人物の出す気韻に自分自身が浄化されていくような気もしてくる。私の「人物記念館の旅」も、聖人とその聖地である場所を巡る旅という感じもするから、一種の巡礼(聖地巡礼)といえるかも知れない。

人はなぜ巡礼をするのだろうか。
和辻哲郎の「古寺巡礼」や、五木寛之の「古寺巡礼」のDVDを手にしてみようか。