東北地区大学図書館協議会総会(盛岡)

盛岡駅から直結している8階建ての立派なビル「岩手県民情報交流センター・アイーナ」で東北地区の国立・公立・私立の図書館長会議の総会が行われて参加した。
このビルには県立図書館やNPO関係の組織が入っており、今回の開催館である岩手県立大学のオフィスもある。このビルの中央は吹き抜けになっており明るい雰囲気で高校生たちもインターネットコーナーで勉強しているし、その横の喫茶コーナーでは高齢のご婦人二人が話し込んでいた。

この協議会には東北の大学図書館62館が加盟しており、様々の事業や情報交換を行って全体としての大学図書館のレベルアップを図っている。
私は総合情報センター長と図書館と情報ネットワークを担当しているので今年で2回目の参加である。昨年は開催館として主催者であったが、今年は幹事館としての仕事があった。

開催館の岩手県立大学の谷口学長は、国連OECDで勤務したことのある国際人のようで、図書アーカイブの重要性を語り、大学にとって図書は命であるとの話をされた。
常任幹事館の東北大学の野家館長は、図書館は大学の生命線であるが、財政的に厳しい状況にあるなど転換期にある、行列のできる図書館、ハイブリッド図書館、アメニティ空間の提供などのキーワードをあげ、新たな図書館像の構築が必要と述べた。
お二人の話の中には、ケンブリッジ大学北京大学ソウル大学など海外の有力大学の図書館の情報も入っていた。

総会では8項目の報告と10項目の協議事項があり、その後、国立部会、公立部会、私立部会に分かれて5つの協議事項を議論した。私は幹事館として公立部会での議論と意見を発表する役目だった。部会では法人化とそれに伴う図書予算の削減に関する話題が多かった。

図書館関係の大学組織としては、公立大学協会図書館協議会に加盟しており、来年の総会は宮城大学が開催館になる。今回の協議会は国立・公立・私立が集まった珍しい形態の組織である。