知研関西20周年

新横浜から新幹線のひかりに乗り込み、東京からの知研の八木会長と待ち合わせをして、隣の席にかける。ずっと、ゆっくりとよもやま話をしながら新大阪へ。

午後2時からは、大阪駅前の大阪産業大学の社会人向けキャンパスで行われた知的生産の技術研究会関西支部の創立20周年のお祝いの会に出席する。始まる前に流していた20年間の写真のデモンストレーションは編集のよさもあって時間の重みを感じさせるものだった。歴史の本質は記録である。

創立メンバーでこの会をすっと引っ張ってきた水谷さんがまず1987年からの20年間をユーモアたっぷりに振り返る。思い出の研修旅行、講演会、パーティ、、、。小田実寺島実郎などの講師の姿もあり懐かしい写真を見ながら20年という長い時間を参加者全員で共有する。
河西さんというもう一人の創立メンバーは記録魔で、例会の出席者数なども即座に説明してくれる。

理事長あいさつということで、私は10分ほどのお祝いのスピーチ。
・歴史は記録のこと。
・人間の偉さは影響を与えた量ではかることができる。組織も同じ。
・知研37年でセミナー500回以上、機関誌300号、出版20冊以上。
・人物記念館は6館と少ない大阪の地で知研という組織が20年続いたことが素晴らしい。
・知研も関西も「少子高齢化問題」を抱えている。若い入会者の少なさと会員の高齢化。
・今後、フローをストックに変えていく努力をしよう。
・そのポイントはウェブである。

八木会長からは、ホームページをポータルサイトにしていくという決意が述べられた。

知研の顧問をお願いしている大阪産業大学の重里教授の記念講演。
・教育現場の現実。インテリジェンスの二極分化、二つの正規分布ゆとり教育の結果。
・有名高校のカスをとる戦略
・文高理低。偏差値の真実。
バーチャルリアリティの時代。現場感覚の欠如。
・現実体験。職人的体感。抽象と具象の結びつけ。職人的に鍛え上げていく。
・科学は枝葉の学問という意味である。分業の進展。宗教が総合的人間学だ。
・21世紀は総合判断力と俯瞰する能力が大事。
大阪産業大学経営学部アパレル産業コースの実験。美人、ままごと、入学前研修、客員教授か客員講師か。産業限定戦略。衣食住。
・知研の課題。総合学・行動学・人間学。
個性の強い、笑いの多い、そして示唆に富む、素晴らしい講演だった。

居酒屋での二次会。25人ほどの出席。東京、岡山、仙台からの出席者と関西知研のメンバーが入り乱れて実に楽しいパーティになった。私は最終の飛行機で仙台へ。

10年後、知研本体はなくなっていたとしても、知研関西は生き残るのではないか?