人はなぜ働くか

k-hisatune2007-11-19

月曜日の授業「人的資源管理」の7回目は、宮城リコーの社長を長年務めた富田秀夫さんをゲストとしてお招きして1時間の講義をしていただいた。富田さんは赤字会社であった宮城リコーを1年で黒字にした経営者。
テーマは「人はなぜ働くか」で、手振り身振りを交えての裂ぱくの気合のこもった話に学生たちは真剣に聞き入っていた。終盤には「気」の実演を交えての和やかな雰囲気。
終了後に、質疑応答。

現場で長く頑張った経営者だけに、本質をえぐった名言が多かった。以下要点。

1.会社は社長次第。雰囲気が大切。それは歩くスピードなどに出る。会社説明会では社長自らが説明する。
2.向いている仕事なんて存在しない。仕事に自分をあわせるだ。必ず向くようになる。逃げる人は能力を発揮しないだけだ。
3.最初から任せてはいけない。最初は強制から始める(礼節、挨拶、、、)。やる気が出てきたら社員を主役にすること。
4.リーダーと業績の相関は38%、リーダーと組織風土の相関は90%、組織風土と業績の相関は83%。リーダーが組織風土をつくり、組織風土が業績をあげる。
5.摩擦のある集団が強い。業績・仕事・目的中心の仕事をすると、結果として人間関係がよくなる。仲良し集団、人間関係中心の集団が一番弱い。
6.遅刻は許さない。遅刻者して出社したものには社長に電話させる。
7.嘘をつかせてはいけない
8.情報は泥のついた野菜がいい。上司への報告はきれいになって本質がわからなくなる。グループウエアの導入。
9.会社の実力はクレーム処理に現れる。上位職がクイックで誤ること。
10.褒めて育った人は見たことない。あるレベルまでは叱れ。
11.社員のイヤがることをさせよ。させると成果が出る、すると欲がでる。そのとき褒めよ。
12.目先の善は将来の悪。目先の悪は将来の善。善人は本当は悪人。
13.人は信用していいが行動は信用するな。社員は泥棒と思って悪いことができない体制を整えよ。
14.親は敵である。親が甘やかすと逃げの人生になる。親を味方にするために父兄会を実施。
15.給料は会社への貢献の一部をもらうもの。かけた時間でもらうのではない。
16.外部の敵に滅ぼされるのではない。内部がまとまらず弱いから襲われる。グチ、不平。
17.キビキビ、テキパキした職場、目力のある社員のいる会社を見つけよ。
18.社長のモチベーションは使命感である。

終了後に毎回自由記述のアンケートを書いてもらうことにしているが、働くこと、会社の真実、リーダーのあるべき姿、気迫などに感銘を受けたことが記されたアンケートが多かった。