大学のウェブ広報誌に教員紹介という欄がある。
ここに執筆を頼まれたので、今朝原稿を書いてみた。
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久恒啓一(ひさつねけいいち) 事業構想学部 教授
ビジネスマンから大学の世界(宮城大学)に入って10年以上が経ちましたが、開学当初から、「学生とともに成長する教育者」「地域とともに歩む研究者」「県立大学教授としての社会貢献」という3つを活動目標としてきました。
この間、サービスマネジメント、ビジネスコミュニケーション、キャリアデザイン、知的生産の技術、図解コミュニケーション、自己表現をキーワードにアンテナをはってきました。現在、学部の講義では「ビジネス情報論」「ビジネスプレゼンテーション」「人的資源管理」、大学院では「キャリアデザイン」を担当しています。ゼミでは「顧客満足」をテーマとした地域活動を学生たちと長く行ってきましたが、現在は「キャリアデザイン」をテーマにしています。
ビジネスマン時代から、「文章と箇条書き」を中心とするコミュニケーションのあり方に疑問を持ち、「図解コミュニケーション」という造語を用いて私たちの社会のOS(基本ソフト)に図解を加えることを提案してきました。自分と他人をごまかすことができることを特徴とする文章と、大きさや重なり、関係を表すことの苦手な箇条書きを用いたコミュニケーションスタイルが限界に来ていることを主張した5年前の「図で考える人は仕事ができる」(日本経済新聞社)の発刊以来、私を巡る環境は一変し産業界・自治体・教育界・マスコミなどさまざまな分野からのアプローチがあり、この考え方が社会から求められていることを痛感しています。
あらゆる階層(タテ)とさまざまな分野(ヨコ)との接触の中で見えてきた日本の共通の悩みは「考える力」の欠如でした。考える力をつけるための哲学と方法としての図解思考を広め、そして現実の社会の問題解決に適用することをテーマに活動を続けていきたいと考えています。
また、3年前から始めた全国の人物記念館を訪ねる旅もすでに200館を超えました。温泉とグルメだけではない国内の旅を模索した結果、全国に点在する偉人の業績を顕彰した記念館を訪ねることを思いつき、休暇や出張などのあらゆる機会を活用してきました。日本には偉い人が多かったこと、歴史をいかに知らなかったかを改めて感じています。
「人物記念館の旅」は主として明治以降に活躍した偉人を対象としていますが、東北に限っても、後藤新平、原敬、新渡戸稲造、棟方志功、岡本太郎、吉野作造、阿部次郎、大山康治、石ノ森章太郎、藤田喬平、土門拳、土井晩翠、羽仁もと子、野口英世、田中館愛橘、、、など素晴らしい記念館がたくさんあります。こういった優れた人物に共通するのは、仰ぎ見る師匠の存在、持続する志、飛翔する構想力、怒涛の仕事量、敵との切磋・友との琢磨、修養・鍛錬・研鑽、日本への回帰、、、、、などです。
この旅も「人物からみた日本近代史」のフィールドワークの様相を次第に帯びてきました。このエキスを教壇に立って学生たちにも伝えていきたいと考えています。
詳しくは、http://www.hisatune.net/を参照してください。