「小論文の神様」と「図解教の教祖」の対決本

k-hisatune2008-10-03

NPO法人知的生産の技術研究会の企画で行った同僚の樋口裕一さんと私の対談講演のエキスを本にするプロジェクトが進行していて、本日著者側の準備が終わった。
対談講演では「小論文の神様」と「図解教の教祖」という表現で対決色を盛り上げたが、「こんないい企画をそのままもらっていいのかな」と出版社が興味を示したことから始まったプロジェクトだ。
この出版社のシリーズはハードカバーで、デザインが素晴らしく、価格は1000円、読者の手に馴染む装丁なので、どんな風に仕上がるのかが楽しみだ。11月に刊行予定。

冒頭に、私の「図解派の宣言」と樋口さんの「文章派の宣言」が並ぶ。以下、私の部分のみ先走って書いてみる。


−−図解派の宣言---

 ビジネスの現場で最も大切なことは、コミュニケーションです。なぜなら組織内外のコミュニケーションがうまくいかないと、企業は品質の高い商品や、すぐれたサービスを生み出すことができないからです。そのコミュニケーションは文章を中心に行ってきましたが、文章には書き手自身がよくわかっていなくてもごかますことができるという特徴があり、読み手の側からの誤解と曲解にさらされるという危険があります。それがさまざまなトラブルを引き起こす要因になっています。

 しかし、図解は全体像と部分同士の関係が表現されているため、事柄の本質がひと目で理解できるのが特徴です。そして自分も他人もごかますことができないために、深い議論へと発展していきます。又、図を描くということは深く考えることなので、自分の頭で考える習慣が自然と身についていきます。図解にはなぜこのような力があるのか。それを文章と比較しながらみなさんにお話したいと思います。