「専門的教養知」めぐるラウンドテーブル in 京都

k-hisatune2008-12-13

京都で行われたランドテーブルディスカッションに話題提供者として参加。

平成20年度科学研究費補助金--基礎研究B「専門的教養知」の働きとその教育・養成に関する文理総合型研究(研究者代表:藤原勝紀)。
ラウンドテーブルディスカッション「縁起」in 京都。
全体テーマ(専門性を生きる備えと教養」---専門的教養知の働きとその教育・養成を考える--

2005年は、邂逅:実践フィールドと専門知の個性
2006年は、眼差:臨床実践フィールドに根差した専門的教養知の作法を考える
2007年は、初心:研究フィールドとしての人間環境を考える。素心:専門知に息く教養と美

毎回全国から第一線で活躍する専門家(教育・医学教育・免疫腫瘍・小児神経・都市環境デザイン・フィールド科学・心理臨床・障害児教育・臨床実践指導学・教師・企業誌編集・社会学・メディア文化論・青年海外協力隊隊員・建築家・染色工芸家)が集った。

2008年の初日のプログラム。
セッション1:「こころを育む人間関係事情」
セッション2:「人づくりと指導者の教養を考える」
セッション3:「生きる痛みに触れる援助を考える」
セッション4:「水に命の潤いを探求する世界」
セッション5:「いま、子育て事情を考える」
セッション6:「生き様の魅力と美を求めて」

「セッション6」
話題提供者1:偉大な人物像の世界に想いを馳せて--久恒啓一多摩大学経営情報学部教授)
話題提供者2:魅力ある人々との出会いから--------高木直美(株式会社サード・ステージ代表)
話題提供者3:美しい形づくりと感性教養----------石川充宏(放送大学高知学習センター所長)
指定討論者  竹内洋関西大学教授 京都大学名誉教授)
司会:藤原勝紀(放送大学京都学習センター所長 京都大学名誉教授)

私は、教授会を終えて、京都に向かったので、セッション5の途中から参加した。

「偉大な人物像の世界に想いを馳せて」では、ここ4年の間、没頭している「人物記念館の旅」を簡潔に報告した。
指定討論者の竹内洋先生は、日本型教養についての第一人者で、私もいくつか本を読んでいる有名な碩学である。私の報告を材料に以下のコメントをいただいた。キーワードのみ。

偉人伝。渡辺崋山の絵本。人物伝を学ばなくなったのは不幸だ。マルキシズムの悪影響は社会科学を法則科学にしたこと。人間のない歴史。人物で時代を語る。大宅壮一の人物評論。九鬼隆一の評伝の書評。二流人物評伝。異人伝。前尾繁三郎、学問の下流化。

懇親会では、憧れの竹内洋先生と親しく話ができて感激する。

この研究の代表の藤原勝紀先生は九州大学探検部の先輩と後輩という関係だから、ずいぶんと長い付き合いだが、臨床心理の分野では大物のようである。京大に移ってさらに大きくなられたらしい。亡くなられた河合隼雄先生とともに日本最高峰の京大・心理の重鎮だそう

写真は、左から藤原先生、竹内先生、白川先生