「知研フォーラム303号」--若者のモチベーション教育の実践報告

「知研フォーラム」303号(12月15日号)。184ページの大作だ。

今号では3つの記事に関係している。

「人物論講座始める」では、多摩大学で始めた「人物記念館の旅」をベースにライフマネジメントをテーマとした新しい講義(10月から始めた)に挑戦している途中報告をした。

地域再生と大学の役割」は、国立大学協会主催の大学マネジメントセミナー企画・戦略編での10月2日の私の講演の講義録を掲載している。国立大学法人の学長、副学長、理事クラス250名に対する講演だ。最初の原稿に手を入れていたのだが、実際の掲載は手違いで修正前の原稿になってしまった。だが、内容の大事な点は生きているからまあいいだろう。


「若者の学力は下がっているか---中井浩一氏を囲む座談会」は、9月17日に行ったものの記録である。教育ジャーナリストの中井さんの報告を聴き、知研の八木、秋田、近藤浅川、遠藤、勝野、久恒の座談会。司会の八木哲郎さんのまとめは下記。
「今の若者は能力が下がっているのでのない。モチベ−ションがないのである。彼らを、問題意識を感じさせるような社会に連れ出していくには、何が必要か。それは教師の教育力である。教育力のある講師をつくることである」


今回の号では、中井さんの若者のモチベーションの低下という問題意識を踏まえて、国立大学協会での講演では宮城大学時代に取り組んだ地域活性化と教育のリンクの豊富な事例をもとに、モチベーション教育の方法を述べている。
また、「人物論講講座」では、新たな分野として挑戦している「人物記念館の旅」をベースに、近代の偉人の足跡、言動を観察ることによって、若者のモチベーションを上げていくやり方に手ごたえがあることを中間報告として説明している。

若者の教育にあたっての環境を踏まえて、モチベーション低下という問題を解くために、私が宮城大でやってきた実験と、多摩大で新たに始めた挑戦というようにこの3つの記事はつながっている。

他にも、

など充実している。