稼ぎ(カセギ)と努め(ツトメ)の両立が大人の条件−−寺島実郎学長

k-hisatune2009-09-30

今日は来客が多かった。

日経新聞別紙の「日経プラス1」に「常識点検」というコーナーがある。その企画で女性ライターから取材を受けた。用意されたテーマから広がって多くの情報を提供したが、どの部分が採用されるのだろうか。10月10日土曜日。

P出版社の編集者が二人見える。ある企画の編集担当者が異動で他の部署に移るので、途中経過の確認とその引き継ぎを兼ねて新しい編集者との顔合わせ。何とか進んでいきそうだ。

研修会社から担当の方が見えて、シリーズで実施しようとしている企画の説明を受ける。タイトル、内容、条件等の合意がとれたので、ゴーサインを出す。詳細は明日、仲間と相談することにした。
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新学期を迎えて、寺島学長の特別講義が全学生を対象に行われた。数百名の学生に向けて「どうやって生きて行くのか」というテーマでの講義となった。

−どうやって生きようとしているのか?
−自由に生きるとは自ら自分の人生を制御するということだ。
−「自由からの逃走」。能力、気力の無い人間にとって自由とは困ったことになる。人から指示される人生から抜け出し、山や谷を切り拓いていくには相当な覚悟が必要だ。
−自分とは何者か?、そしてどうやって生きて行くのか?
−人間は環境の子だ。
−敗戦、ベトナム戦争、アメリカ衰亡論、IT革命でよみがえるアメリカ、G8からG20へ、、。
−米国との貿易比率13.6%。グレーターチャイナ(大中華圏)30.3%。台湾の馬英九総統が大中華圏コンセプトの関心があり、先日も招かれた。
−来日米国人77万人。中国100万人。大中華圏311万人。韓国238万人。アジア大移動時代。
−グレーターチャイナというキーワード
ユーラシア大陸が君たちの舞台だ。パラダイム転換。
−どういう志を持って社会へ出て行くか
−大人になるとは、「稼ぎと努め」を持つこと言うこと。稼ぎとは経済的自立。努めとは社会貢献
−稼ぎと努めが一体なら最高
−IT革命のインパクトもあり、派遣・パート・非正規雇用は全労働者の三分の一になってきた。代替可能な労働が増加中。生活は成り立つが人格形成、感動などは難しい。
−余人を持って代え難い人になれるか。充実、感謝、感動。
−200万円以下の年収の者は、2190万人。全労働者の34%。
−スキルをつける
−アメリカではダブルジョブという考え方がある。NPO・NGOなど公共のための仕事も持つという生き方。
−一人一NPO構想
−頭を使って人生の設計図を描け
−学習能力とスキル
−尊敬される「努め」の仕事を構想しなければならない
−友達が大事だ。地方からの学生と海外からの留学生を増やし刺激を与え高めていく。努力して信頼関係をつくる。すべて努力だ
−本学は味わい深い大学。事務局職員も教員も熱心で恵まれている。職員には情熱がある。戸をたたけ、視界を広げよ。

ほとんどの学生は熱心に聞き入っており、最後は大きな拍手で終わった。多摩キャンパスだけでなく、湘南キャンパスでも同様の講義を行う予定になっている。

学生だけでなく、教員、事務局も多数聴いており、大いに刺激を受けた様子だった。